作新学院の絶対的なリリーフ・石毛虹晴 ピンチでも動じないメンタルの強さ <2024年のヒーロー候補たち⑰>
昨秋の明治神宮大会で準優勝し、第96回選抜高等学校野球大会の出場が有力な作新学院(栃木)。エース・小川 哲平投手(2年)とともにリリーフとしてチームを支えたのが、石毛 虹晴投手(2年)である。 【動画】期待の2年生たちを一挙紹介!24年のドラフト戦線を牽引するか? 右サイドから投じる直球は130キロ前後と決して速くないが、いつでもストライクが取れる制球力が持ち味。直球も微妙に沈んで、芯を外す。変化球はチェンジアップ、スライダー、カーブなど投げ分け、打たせて取る投球を行う。 加えて、石毛は走者を背負った状態になっても、いつでも自分のペースで投球ができる。それを目の当たりにしたのは、2023年春季関東大会の相洋(神奈川)戦。この試合の作新学院は小川が投げられる状態になく、台所事情が苦しい状態だった。 9回裏、4対4の同点に追いつかれ、二死1、3塁の場面からマウンドに登った石毛はサヨナラ負けを防いだ。1点取られたら終わりの状況で、飄々とストライクを取って、打者と勝負できていた。 やはりコントロールと気持ちの強さには自信を持っていて、神宮大会の取材でも、「気持ちの強さについては厳しい場面を投げることで、強くなっているのかなと思っています」と語っている。 新チームになってからもリリーフ専任。小川が試合を作ったあと、後半では石毛が投げるリレーで試合を締めてきた。 関東大会では8回5失点だったが、神宮大会では6.2回を投げて、3失点。星稜戦では決勝打を打たれて負け投手になったが、マウンドに登ったのは1対1の同点の7回から。勝敗を背負うリリーフ投手としての重責を背負っている。 センバツ出場が実現すれば、間違いなく出番がある。自分の持ち味を発揮し、勝利に貢献したい。