“半導体バブル” TSMC開所、大卒の初任給28万円 高水準の消費に期待
半導体の世界的企業「TSMC」の熊本工場が24日、開所しました。国も支援する大規模な半導体の生産拠点に大分県内からも経済波及効果への期待が高まっています。 【写真を見る】“半導体バブル” TSMC開所、大卒の初任給28万円 高水準の消費に期待 半導体受託生産で世界最大手、台湾のTSMCが24日、日本で初めての生産拠点となる熊本工場を開所しました。建設予定の第2工場とあわせた政府の支援額は1兆2000億円に上り、熊本を中心に半導体産業の新時代が幕を開けます。巨大企業の九州進出による大分県経済への影響について、大銀経済経営研究所は大きなインパクトになるとみています。 (大銀経済経営研究所・工藤一輝主任研究員)「もともと大分県は半導体も国内最先端の地と言われていたが、それを取り戻すようなインパクトにはなり得るのかなと思います。中九州道が通れば交通の便が非常に良くなるので、そうなると大分県、大分市にも企業の進出が見込めるのではないか」 TSMCが進出したのは熊本県菊陽町。中九州道の整備が進めば関連企業の進出や物流拠点の設置も期待されます。 (佐藤知事)「県内に進出したいという企業の問い合わせがたくさんあるので積極的に企業の誘致を進める」 佐藤知事はTSMCの進出を好機ととらえ、工業用地の整備や人材育成などに取り組むとしています。 観光業にもプラスの影響が期待されます。 (大銀経済経営研究所・工藤一輝主任研究員)「TSMCの初任給(大卒)が28万円と他の製造業と比べても非常に高い水準。高い給料の人が大分に観光に来られるということで高水準の消費が期待できるのではないか」 熊本に隣接する竹田市では外国人観光客の増加を見据えて、JR豊後竹田駅に国際観光案内所の整備を進めています。 (竹田市商工観光課・友永有美さん)「TSMCの進出によって外国人の観光客が増加すると見込まれる。電車を使って竹田に来てもらえれば町全体が活性化していくと思う」 TSMCの進出で県経済に好影響が期待される一方で、県内からの人材流出を懸念する声もあり、競争力の強化が喫緊の課題といえます。
大分放送