フェルスタッペンのレッドブル離脱リスクはゼロ? ホーナー代表自信「我々が競争力のあるマシンを提供できる限り、その心配はない」
2024年シーズン中、マックス・フェルスタッペンが同年限りでレッドブルを離れるのではないかという噂が何度も取り沙汰された。しかしレッドブルのチーム代表であるクリスチャン・ホーナーは、フェルスタッペンがチームで仕事を続けることに、疑問の余地はなかったと主張する。 【動画】角田裕毅が語る2025年のF1「クオリティをまだまだ上げていきたい」 フェルスタッペンは2024年、4年連続となるF1ドライバーズタイトルを獲得した。しかしシーズン中、ホーナー代表の不適切行為に端を発するチーム内の混乱、マシンのパフォーマンス不足、そしてルイス・ハミルトンが離れることになったメルセデスからの執拗な勧誘などがあったため、フェルスタッペンはレッドブルを離れることになるのではないかという噂が再三取り沙汰された。 レッドブルとフェルスタッペンの契約は、既に2028年まで結ばれている。しかし何が起きるか分からないのがF1である。契約を早期に終了させ、他チームに移籍するという可能性も十分に考えられる。 年が明けて2025年になっても、フェルスタッペンに関する憶測が続くことになると思うかと尋ねられたホーナー代表は、motorsport.comに対して次のように語った。 「マックスはチームに対して、常に明確な姿勢を示してきた」 「彼の献身は揺るぎないモノだ。一緒に働く人たちを信頼しているし、そしてこのチームの一員であることをとても楽しんでいる」 「もちろん彼の才能を考えれば、どのチーム代表にとっても”クリスマスプレゼントとして欲しいモノ”のリストに彼が入っていることは間違いない。それは避けられないことだ。しかし我々が、彼に競争力のあるクルマと、彼がレースを楽しめる環境を提供し続けることができる限り、彼が他の場所に行きたいと思うことはないだろう」 フェルスタッペンは2024年のサウジアラビアGPの際、レッドブルのモータースポーツ・アドバイザーであるヘルムート・マルコ博士が退任すれば、自分もチームを去ることになるだろうと発言した。これについてホーナー代表は、次のように語る。 「ヘルムートはチームを離れてはいないし、今後も離れることはない。だからマックスは……チームの価値を理解していると思う。そしてそれはまさに、この間に彼が培ってきたモノだ」 「マシンが期待通りに機能しない時には、ピットストップをしっかりし、戦略をしっかり立て、信頼性を確保し、適切なタイミングで適切な判断を下すようにしなければいけない」 レッドブルのチーム内の混乱は、前述の通りホーナー代表の女性従業員に対する不適切行為が告発されたことが発端となった。その問題が明るみに出た後、ホーナー代表の将来に対する不安説が飛び交い、チームの主導権を巡る権力闘争にまで発展した。 ある時点ではマルコ博士はチームを離れるのは避けられないと見られた。その危機はなんとか去ったが、フェルスタッペンの父親でるヨス・フェルスタッペンは、ホーナー代表が指揮を取り続けるならば、チームは崩壊するだろうと発言して、火に油を注ぐ形となった。 当時どれほど困難な状況だったのかと尋ねられたホーナー代表は、次のように説明した。 「ガレージに入った瞬間に、パドックでの騒音は全て消え去る。そしてパドックに戻ると、全てが通常通りになるんだ」 レッドブルは、告発を受けて調査を実施。その結果、ホーナー代表に対する疑いは晴れることになった。ただこの騒動によってチームを運営する方法を変えたのかと訊くと、ホーナー代表はこう説明した。 「私の役割は変わっていない。非常に多くのことをしているんだ。コースサイドでも多くの役割を担っている」 「私はハイパフォーマンスを求められるスポーツチームの代表である。そして月曜日から金曜日までは、シャシー、エンジン、先進技術の3つの技術企業のCEOを務めている」 「だから何も変わっていない。通常通りの仕事をしているだけだ」
Ewan Gale, Alex Kalinauckas