パンツは9サイズ! エステータ、「自分にぴったりな1着」で大人女性に自信与える
連載《噂の名品》Vol.4
ファッション誌の編集者としてキャリアを積む古泉洋子が、取材のなかで出合ったニッチな本物を厳選紹介する連載「噂の名品」。第4回は大人の体形やライフスタイルに配慮した、エステータの上質シンプル服をご紹介します。 【写真はこちら】英国の高級シャツ生地メーカー、トーマス メイソンのコットンを使ったオフショルダーブラウスはじめ、「こだわりシルエット」の優秀アイテムはココからチェック!
■年齢による体形変化に不安 ボトム探し難しく
日本人は総じて自己肯定感が低いと言われますが、要因の1つに体形問題があると思います。欧米人と比較しての頭身バランスはもちろんのこと、年齢とともに進むボディーラインの劣化がますます自信を失わせる形に。 かくいう私も当然のことながら、体形問題には長らく頭を悩ませている1人。多様性尊重やルッキズム(外見至上主義)に対する批判など社会の意識変化をいいことに、自分を甘やかし放題。だからといってありのままの自分を受け止めるには昭和世代特有の美意識が邪魔をし、「容認」とも「開き直り」とも言える心境で、自分の体と付き合っています。 ファッションに関わる仕事上、自身が着る服も一応気は遣っているものの、この体形問題が選ぶ服に制限を加えてしまいます。 なかでもボトム探しは思うようにはいきません。クオリティー的には正直言えば不満足ながら、サイズ展開が豊富なインポートのファストファッション、もしくはネット通販が返品回避策としても充実させた、ウエストゴムのイージーなデザインなどから選んでいる現状。 他人の眼は上半身にいきがちですが、実は全体の印象を決めるのはボトム。そこをおそろかにするとスタイルが決まりにくいものです。
■シンプル服愛する人気スタイリスト その審美眼光る
そんな「ボトム難民」の私が心躍ったブランドが、今回紹介するエステータです。このところ、大人の女性をターゲットにした日本発の高価格帯ブランドが増えていますが、イタリア語で「審美眼のある人」を意味するエステータもそのひとつ。 ディレクターを務めるのは上質コンサバ女性誌で長く活躍されている髙橋リタさん。「リタ・ベーシック」の愛称で、シンプルで洗練されたセンスが支持される人気スタイリストです。 おしゃれ好きな成熟世代の大好物、過去にクリエイティブ・ディレクターを務めた英国人デザイナーのフィービー・ファイロ時代のセリーヌやザ・ロウを思わせるクワイエットラグジュアリー(ブランドを誇示しない控えめなぜいたく表現)なテイスト。 カラーパレットは白、黒、ベージュ、グレー、カーキといったベーシックカラーが基本。そこにレースやリボン、ギャザーなどをさりげなく絶妙のバランスで配し、柔らかな印象を加味した、高級感のある日常着がそろいます。