補助金19日から減額でガソリン・灯油の卸売り価格『10円程度』上昇へ スタンドなど小売店への影響はいつから出るのか?
東北放送
原油価格の高騰に対応した政府の補助金が19日以降、段階的に減額されます。 19日からは5円程度、補助金が減額されて、ガソリンや灯油の値上がりが予想されることから、ガソリンスタンドでは給油を急ぐ人の姿が見られました。 【写真を見る】補助金19日から減額でガソリン・灯油の卸売り価格『10円程度』上昇へ スタンドなど小売店への影響はいつから出るのか? ■値上がり前に給油する人も 宮城県大崎市鹿島台のガソリンスタンドです。値上がりするのを前にガソリンや灯油を給油しようという人たちの姿が見られました。 給油したドライバー: 「ニュースで(値段が)上がるって言ってたので、ちょっとしか入らないけどどうせ入れるから入れようと思って」 灯油を買いに来た人: 「けさテレビで見たので取り急ぎ。いつもは(タンク)1つでいいけど、きょうは2つ」 ■スタンド経営者も苦悩… ガソリンスタンドの経営者も頭を悩ませています。 鈴掛石油 尾口博己社長: 「何年も補助してもらっているのでそれは大変ありがたいが、高値であるのにも関わらず(補助が)減らされることは本当に困ったこと」 原油価格の高騰に対応するため、政府は2022年から元売り会社に補助金を支給し緩和措置をとってきました。ところが、この補助金が、19日以降段階的に縮小されるのです。19日から5円程度減額されるのに加え、1月16日からはさらに5円ほど減額されます。 ■スタンドなど小売価格への影響はいつから出る? 東北経済産業局は、ガソリンや灯油の卸売り価格が10円程度上るものの、小売価格への急激な影響は見込まれていないと説明しました。 東北経済産業局資源・燃料課 茂木誠課長: 「実際の小売店の油種の在庫状況や周辺との競合、競争によって(値段は)変わるのではと予測している」 このため、今回の補助金減額にともなう小売価格への影響は2~3週間後になると見込んでいます。 宮城県内のレギュラーガソリンの平均小売価格の推移を見ていきます。今週と同じく12月3週を主に抜き出しています。 ■ガソリン価格のこれまでの推移は? 2019年は、1リットル144円ほどで、コロナ禍が始まると中国の景気減退などを背景に原油の需要が減り、2020年には120円台に落ちます。 しかし、そこから徐々に原油価格が上昇したため、国は2022年1月に補助金制度をスタート。ウクライナ侵攻による補助金の上限引き上げや期間の延長などを経て、終了予定だったものの、ガソリン価格が再び高騰し、去年9月には184円とここ5年の最高値を記録しました。 以降は160円台後半から170円台前半で推移してきました。
19日からは補助金縮小で徐々に小売価格が上がることが予想されます。
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