電子書籍、閲覧できます 県立図書館、19日サービス開始
県立図書館(山形市)は19日、同館の電子書籍を個人のタブレット端末などから閲覧できるサービスを始める。対象の書籍は重量があり、持ち運びに困難な図鑑や辞典、専門書、ビジネス書を中心に、一部小説などを含め326冊でスタートする。今後ニーズに応じて増やす方針という。利用者の利便性向上を図るため、文字拡大や音声読み上げといったバリアフリーにも対応する。 電子端末を使った読書や学習は一般に普及しつつある。電子書籍サービスは全国の公立図書館の約3割、都道府県立の約5割が導入し、県内では東根市のみが実施している。導入に向け、県立図書館は2022年度から準備を進め、利用者アンケートでは「使いたい」と答えた人は約4割と一定のニーズがあったという。 同館の利用登録をしていればサービスを受けられる。従来の登録者は地理的に近い村山地域が中心のため、電子書籍導入を機に庄内など遠方の県民にも利用を広げたい考え。登録はオンラインでも可能だ。
図書館ホームページから利用カード番号などを入力して専用サイトにログインすると、対象の書籍を検索し、読むことができる。一部は印刷やダウンロードが可能。目が不自由な人も読みやすいよう、文字の拡大や色の反転も可能で、一部は音声読み上げに対応する。 システムは県外図書館の電子書籍運用で実績がある紀伊国屋書店(東京)のものを活用する。県立図書館は今後、対象の書籍を増やしていく方針で、担当者は「県民の学習や調査研究で有用性が高いものや、ページ数の多い資料のほか、利用ニーズの高い本を選定していく」と話している。