660ccの「小さな高級車」って最高! めちゃ上品な「オトナの軽自動車」に称賛の声! ダイハツ本気の「ラグジュアリー仕様」が凄かった!
大人の「“高級”軽自動車」に称賛の声!
現在、日本の自動車市場におけるシェアが40%にも及ぶ「軽自動車」。 小さなボディサイズを活かした取り回しの良さとともに、コストを抑えて実現した車両価格の安さも魅力です。 その一方で、内装の高級感を重視し、軽自動車でありながらハイグレードに仕立て上げた斬新なクルマも過去に存在。 同車を評価する様々なコメントが現在でも見られます。 【画像】「えっ…!」 これが軽の「小さな高級車」です(54枚)
そのクルマの名は、ダイハツの「タントエグゼ」。 広々とした車内空間が特徴の「タント」の派生車種であるものの、利便性よりもラグジュアリー感を重視した異色のモデルでした。 2009年、すでに発売されていた2代目タントを追うかたちでタントエグゼは発売しました。 ベースとなったタントは、軽自動車らしからぬ広大な車内スペースによって人気を獲得していましたが、それにくわえてタントエグゼは「上質感」も加えられています。 同車の最大の特徴が「グラマラスシート」を名乗る厚みたっぷりの快適な座席です。 くわえて座面に起伏を設けることで、通常のタントを含む他の軽自動車では成し得なかった、上質な座り心地を実現しました。 さらに室内高もタントより20mm拡大され、より広々とした室内も両立。ベージュとブラックで統一された落ち着いた内装デザインも相まって、まさに「大人の軽自動車」だと評されました。 そんなタントエグゼの外観デザインには、ベースのタントと全く異なるスタイリングを採用。 ただ単純にタントを飾り立てたモデルではなく、いかにダイハツが力を込めて開発していたのかがうかがえます。 また同車のもう一つの特徴が、リアドアに高級車のようなスイング式ドアを採用する点。タントをはじめとする軽ハイトワゴンで人気のスライドドアをあえて使用しないことで、高級モデルとしての差別化を図りました。 こうして完成したタントエグゼは、上質なインテリアやシートの座り心地、走行中の快適性について高く評価されたものの、想定していたほど売れ行きは伸びません。 いま思えば、その理由のひとつは「ドアがスライドドアじゃなかったこと」にあるのかもしれません。 もはやスライドドアは必須となっていた軽ハイトワゴン市場において、あえてスライドドアを採用しないという選択は、多くの消費者の購入候補から外れることに繋がりました。 人気を挽回するためタントエグゼはマイナーチェンジを行い、より高級感のある外観を備えますが、残念ながら2014年9月で販売を終了。 軽自動車という枠の中で高級感を追求し、異例の上質感を実現したものの、約5年で新車市場から姿を消してしまいました。 ※ ※ ※ SNSを見ると、今でもタントエグゼについて様々な投稿が見られ、「今も大切に乗っていますがシートの厚みが凄いですね」「肉厚のシートは乗り心地が良いだけじゃなくホールド性もあるし本当に快適」「夜に運転していると内装の一部が光って、それが不思議と落ち着くんだ」「一度乗せたらみんな気に入るほど魅力的。なんで知名度が無いんだろう」など、実際に購入したユーザーからの評価が非常に高いことが伝わります。 それとともに、「タントを名乗るのにスライドドアが無いのは痛かった」「質感も高かったしクルマ自体は良かったのに…わざわざスライドドア外しちゃったのが裏目に出たね」と、やはりスライドドアの不在について言及するコメントも。 しかし、「エグゼからの乗り換え先が見つからない…」「こういう後部座席もしっかり作った軽は珍しいよね」「オートクルーズや自動ブレーキ、電動パーキングみたい先進機能を追加して再販して下さい!」といった後継車種の開発を熱望する声も多いことから、“上質な大人に似合う軽自動車”を求めるユーザーは決して少なくはないのではないでしょうか。
くるまのニュース編集部