【注目ドライバー】堅実さを活かし、目指すは下位からの脱却…ベテランになったケビン・マグヌッセン|ハース|F1
2017年~2020年までハースから出走。2021年は他コンペティションに身を投じ、2022年は古巣ハースからF1復帰し現在に至る。そんなケビン・マグヌッセンのキャリアに迫る。
父と同じくマクラーレンからF1デビュー
1992年生まれ、デンマーク国籍のケビン・マグヌッセンは、元F1ドライバーであるヤン・マグヌッセンを父に持つ2世ドライバー。 幼少期よりカートに親しみ、2008年のフォーミュラ・フォードで初年度から王者となる。その後フォーミュラ・ルノーを経て、2010年にはマクラーレンの育成プログラムに参加。ドイツF3、イギリスF3を経由して2012年からはフォーミュラ・ルノー3.5に参戦し、2年目の2013年にはシリーズチャンピオンに輝いている。 この年、マクラーレンのサードドライバーも務めていたが、2014年よりマクラーレンのレギュラードライバーになることが確定。父ヤンも1995年にミカ・ハッキネンの病欠によりマクラーレンからF1デビューを果たしており、親子二代でマクラーレンからF1デビューを果たすことになった。 迎えた2014年、マグヌッセンはデビュー戦のオーストラリアGPでいきなり3位フィニッシュ。2位入線のダニエル・リカルドが失格となったことに伴い、初戦の決勝で2位という快挙を果たした。だが名門マクラーレンはこの頃、メルセデスのパワーユニットを搭載しながらもマシンのポテンシャルはメルセデスやレッドブルに及ばず、中団グループの1角となりつつあった。マグヌッセンは2014年、この後表彰台に上がることができず、55ポイントのドライバーズランキング11位でシーズンを終えている。
マクラーレンのレギュラーは1年で終了
そしてマクラーレンは2015年からフェルナンド・アロンソと契約を結んだことに伴い、レギュラーシートはジェンソン・バトン&アロンソというワールドチャンピオンの2台体制に。マグヌッセンはリザーブドライバーに降格となった。初戦のオーストラリアGPでは、アロンソの負傷に伴いマグヌッセンが代走で出走したものの、決勝ではフォーメーションラップ中にマシントラブルに見舞われスタートできず、そのままレースを終えている。 マグヌッセンはこの年、この1戦に挑んだのみでシーズン終盤にはマクラーレンから離脱することが決まった。 2016年2月上旬、ルノーと契約を結んだことが明らかに。ルノーのマシンは競争力に乏しい状況ではあったが、このシーズンのリタイアは21戦中3戦のみで、2度の入賞を果たす。シーズン7ポイントを獲得したがマグヌッセンはチームとの契約延長がまとまらず、1年でルノーから去ることになってしまう。