ドラマライターが選ぶ、2024秋ドラマ最優秀作品、主演俳優、助演俳優は? 映画チャンネルドラマ座談会【前編】
2024年のドラマを振り返るドラマ座談会を開催。前編では秋ドラマの主演俳優賞、助演俳優賞、最優秀作品賞を勝手に選出。注目度の高い作品を中心に、3名のドラマライターがそれぞれの魅力を深掘りし、共感ポイントや俳優、脚本の魅力に迫る。ドラマファン必見の座談会レポートをお届け。(文・編集部)
ドラマライターが選ぶ、秋ドラマベスト主演は?
―――今回は、この場で2024年秋ドラマ主演俳優賞、助演俳優賞、最優秀作品賞を勝手に考えようということで、早速、御三方のご意見をお聞かせください。まずは、主演俳優からお願いします。 まっつ「ぼくは主演は『宙わたる教室』(NHK総合)の窪田正孝さんか、『ライオンの隠れ家』(TBS系)の柳楽優弥さんの一騎打ちかと思うんですけど」 あまの「お2人とも、主演感を出していないところがすごいですよね」 苫「女性だと『無能の鷹』(テレビ朝日系)の菜々緒さん、『3000万』(NHK総合)の安達祐実さんも捨てがたいです。特に、菜々緒さんはハマり役だったというのもありますが、 “デキる女”感と“ポンコツ”ぶりのギャップを違和感なく演じられていたのが凄かった」 あまの「『モンスター』(カンテレ・フジテレビ系)の趣里さんも良かったです。ちょっと傍若無人な部分もありながら愛くるしくて、やっぱり上手いなと思わされました」 苫「先ほどあまのさんが仰った“主張しない主役“という話に戻りますが、これってすごいことだと思うんですよ。『宙わたる教室』は、科学部の個々にスポットが当たる構成で、窪田さんの出番自体はそれほど多くない。それなのに窪田さんの影が薄れることは全くなくて、窪田さんがいてこそだと思わせる作品になっていました。それは表情も含めて、窪田さんの要所での爆発力だと思います」 まっつ「悩むところですが、僕はやっぱり柳楽優弥さんに軍配が上がりますね。既にネットなどで話題にもなりましたが、遊園地のシーンで『疲れるなぁ』だったかも…って呟くところとか、鳥肌が立つほどすごかった。柳楽さんて、僕個人は『ガンニバル』(Disney+)の影響でちょっと怖いイメージがついてしまって、いつか暴れ出すんじゃないかと思って『ライオンの隠れ家』も観ていましたが、あの柔らかい姿もすっかり見慣れてキャラクターとして応援したくなりました」 あまの「本当に甲乙つけがたいですが、敢えてどちらかを選ぶならば、今回は柳楽優弥さんが良いと思います」