フリマアプリ「コンビニ払い」の購入者が警戒される理由 「値下げ交渉までしてからのキャンセル」「“キープ”するために利用された」…出品者が語る苦い体験
自分のものを手軽に売却できるフリマアプリだが、出品者にとって悩ましい問題もある。たとえば「売れた!」と思って喜んでいたら、購入者からお金が支払われず、結局キャンセルになってしまうケース。その“温床”のひとつとして警戒されているのが、「コンビニ払い」の決済方法だという。
「コンビニ払い」はクレジットカードを持たない人や現金での決済を望む人にとっては便利な機能で、重宝している購入者も多いだろう。一方で、即時決済が完了するクレジットカードとは違い、コンビニ払いは「購入日」を含む3日目までといった支払い猶予が設けられていることから、その期間にトラブルが起きる場合もあるのだという。どういうことか、出品者の声からその実態を探った。
「値下げ交渉」に熱心な人だったのになぜ…
趣味で収集するガジェット製品をフリマアプリに出品することが多いというメーカー勤務の40代男性・Aさん。「コンビニやATM払いは、正直イヤ」と本音を明かす。 「クレジットカードのようにすぐに決済が完了すれば安心できますし、コンビニ払いでも期日内に払ってくれれば問題ないのですが、期限内に支払わない人がいる。しかも、何の連絡もせず期限を過ぎる人が意外に多いんです。中には、『値下げ交渉』を熱心に求めてきた人もいて、そこまでして欲しいものなのに、なぜすぐに代金を支払わないのか不思議です」 では、出品者から「支払いが遅れる」と連絡があればよいかと言えば、そうとも限らない。Aさんは「支払いの引き伸ばし」に頭を抱えた経験があるという。 「言い訳ばかりでいつまで経っても払わない人がいます。期日当日に連絡が来たと思えば、『出張中なので払えない』『給料日前なので』『子供が熱を出した』、中には『入院したので払えません』という人もいました。嫌な思いをしたくないので、期限が過ぎたら容赦なく、キャンセルするようにしています」(Aさん) こうした支払い遅延について、大手フリマアプリ「メルカリ」のユーザーガイドには「期日内に支払いをしないことは迷惑行為に該当します」と明記されている。なお期限が過ぎた場合、アプリによっては自動キャンセルあるいは出品者がキャンセル可能になるケースが多い。