野球やろうぜ…鹿児島県警霧島署のパドレ…じゃなくて「パトレス」、交流試合でイメージアップ図る
鹿児島県警霧島警察署に、警察官でつくる野球部ができた。4月の創部以来、地元の中学生との親善試合や草野球リーグに参戦するなど精力的に活動している。野球を通じた地域との交流で、警察官へのイメージアップや親しみを感じてもらうのが狙い。 【写真】中学生と記念撮影する霧島警察署野球部「パトレス」
「ナイスプレー」「かっ飛ばせ」。15日、国分南中学校グラウンドに、にぎやかな声が響いた。地元の野球少年に対するのは、霧島署野球部「パトレス」だ。チーム名は米大リーグのパドレスと警察のパトカーをもじって名付けた。特注した迷彩色のユニホームと、鹿児島県警の「KP」をロゴマークにした帽子を身に着け、白球を追いかけた。 野球部は、今春の異動で鹿児島西署から赴任した吉嶺桂警備課長(58)が発案した。鹿児島中央高野球部OBで、前任の鹿児島西署時代に野球部を立ち上げた実績があった。着任早々「野球しよう」と署員に呼びかけると、神村学園高等部や鹿児島南高など野球部出身者が続々と名乗りを上げた。 部員は障子田穗積署長も含め署員28人。監督は吉嶺課長が務める。発足後は、地元の社会人野球のリーグに参戦し、不定期で同市溝辺の上床公園に集まり練習に励む。交代勤務制のため決まったメンバーがそろうことは難しいが、チーム専用のLINEグループを作り職員同士の親睦も深めている。
中学生との親善試合は初めて。試合は5-3で国分南中が勝利。パトレス主将の同署横川幹部派出所の叶大志巡査部長(35)は「全力で戦ったが、完敗」とすがすがしく話した。国分南中野球部の米重音羽主将は「警察官は近寄りがたい印象があったけど、みんな気さくで明るい人たちだった。働きながら野球が続けられるのはいいなと思った」と笑顔だった。 来年2月に市消防局との交流試合も計画中。吉嶺課長は「野球部が地域社会との架け橋になって、市民に親しまれる警察を目指していきたい」と話した。
南日本新聞 | 鹿児島
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