「怖すぎる…」夫の浮気調査で探偵がストーカーに!31歳妻が“わらをもつかむ思い”で駆け込んだ先
筆者は、吉本でお笑いコンビ「オオカミ少年」で活動する傍ら、探偵事務所の代表を務めています。私の探偵歴十数年の中でさまざまな調査の相談を受けました。浮気調査や素行調査など、探偵に依頼する場面は人生の大きな転機となることが多いです。家庭問題や人間関係のトラブルを解決するために、頼りになる専門家として探偵に相談する方も少なくありません。しかし、探偵業者選びを間違えた結果、思わぬトラブルに巻き込まれるケースも存在します。今回は、ある女性が探偵に浮気調査を依頼した際に、探偵がストーカー化してしまった実体験をもとに、その対処法や予防策についてお伝えします。(探偵芸人 オオカミ少年・片岡正徳、登場人物はすべて仮名) 【この記事の画像を見る】 ● 夫に浮気の気配 31歳女性が出会った探偵 松本逸美さん(31歳・女性)は、夫の友樹さん(36歳・男性)の不審な行動から浮気を疑うようになりました。 友樹さんは仕事が忙しいという理由で帰宅時間が遅くなり、休日も外出することが増えました。スマートフォンを風呂場に持ち込んだりするほど自宅内で手放さなくなったり、自室に閉じこもりがちになったりと行動も変わり、家庭内での会話も減少していきました。 不安を募らせた逸美さんは自分一人で悩むことに限界を感じ、友達に相談したところ、浮気を疑うと同意見だったため、探偵に浮気調査を依頼することを決意しました。インターネットでユーザーレビューが良かった20人以上の調査員が所属する探偵事務所を見つけ、相談の連絡をしました。
担当になったのは、松原氏(34歳・男性)でした。丁寧で親身に話を聞いてくれる松原氏を信頼して、逸美さんは調査を依頼しました。 ● 良い探偵に出会えたと 感謝していたが 的確に調査を進める松原氏は2回目の調査で、友樹さんが浮気をしている証拠を押さえました。 逸美さんは、覚悟はしていたものの、いざ真実を聞かされると自分でも想像していないほどに落ち込みました。逸美さんの愚痴を黙って聞いてくれたり、励ましてくれたりする松原氏の誠実な人柄に、良い探偵に出会えたと感謝していました。 探偵の仕事は調査した内容を報告書にまとめて、依頼者に報告することで終わります。探偵によっては離婚に向けて必要な手続きや、知り合いの弁護士を紹介するなど、アドバイスやアフターケアを行う人は、私を含め少なくありません。松原氏も同様に、調査終了後も逸美さんの質問に答え、アドバイスのため連絡を取り続けていました。 お互いに、仕事や人間関係や趣味について話すこともあり、依頼者と探偵の枠を超えるような会話も増えていきました。 松原氏から共通の趣味として盛り上がった映画に誘われたことで、逸美さんはさすがに親しくなり過ぎたことを感じ、丁重に断ったのち、それ以後はプライベートの話をすることを避けるようにしました。それでも松原氏は別の映画に誘ってきたり、食事に誘ってきたりしてきました。 断り続けても何度も誘ってくる松原氏はエスカレートし、ついには自宅の前で待ち伏せをするなどの行動に出始めました。探偵としての“親身な対応”から、明確な“ストーキング行為”へとエスカレートしていったのです。