ホテルのルームサービスに寄せられた「最も奇妙な注文」と「宿泊客の忘れ物」
ホテルのルームサービスを使って、ハンバーガーやサンドイッチを注文するのはよくあることだ。しかし、Hotel.comが提携する400社のホテルに「過去1年間に宿泊客から頼まれた最も奇妙な、または突飛なルームサービス」を尋ねたところ、驚くような回答が寄せられた。 ホテル宿泊客からの注文には、ごくありふれた品物だが、その量や状態が普通ではないものもあった。例えば、あるホテルではルームサービスで「バナナを2kg」を届けてもらいたいという依頼があった。また別のホテルでは「黒焦げのトースト」を作ってほしいという注文があった。ある宿泊客は、子どもをできるだけ純潔に入浴させたいので「バスタブをエビアンの水で満たしてほしい」と依頼した。また、「山羊のミルク」を注文する宿泊客もいた。「キャビアを使ったホットドッグ」という注文もあった。 宿泊客からの特別な注文に応えるため、いくつかのホテルでは一風変わったルームサービスを用意している。ロンドンのマイルストーンホテルでは、スイートルームに宿泊する客のために、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団の弦楽三重奏やハープ奏者による演奏を手配できる。ニューヨークのパークレーンホテルに宿泊している客は、客室の電話から5をダイヤルするだけで、部屋にキャビアを届けてもらえる。 大阪のW大阪には、電話で文字どおり「なんでも・いつでも」注文できるサービスが用意されている。ポートランドのセンティネルホテルは、ストレスで疲れた愛犬のために、一流のグルーマーや鍼灸師を派遣する「VIP(Very Important Pets)」サービスを提供している。実際、ペットを満足させるためのサービスは、世界中のホテルで確かに需要が増している。 ホテルのルームサービスは、新型コロナウイルスの流行以降、様変わりしている。ホテル業界は労働者不足に悩まされており、ワシントン・ポスト紙が今年3月に報じたように「誰も夜勤をしたがらない」ため、365日24時間のルームサービスを提供するホテルは少なくなっているのが現状だ。 また、今やルームサービスは手軽さや料金の面においても厳しい競争を余儀なくされている。ホテルの宿泊客が、Uber Eatsなどの配達アプリから、好きなものを簡単に注文できるようになったからだ。