ユーチューブ公式チャンネルでニュース番組風の動画を公開…大阪・泉大津市、職員が撮影や編集
大阪府泉大津市は今月から、市職員が撮影してテレビニュース番組風に編集した「IZUMIOTSU NEWS」を、動画配信サイト「ユーチューブ」の市公式チャンネルで公開を始めた。職員がキャスター、南出賢一市長がコメンテーターを務め、市は「広報紙やホームページでは伝えきれない、市の取り組みの背景などを発信していきたい」と意気込んでいる。(川口崇史) 市によると、市公式チャンネルの登録者数は3万6100人(10日時点)で、府内自治体の主な公式チャンネルの中で最多という。中には、視聴回数が42万回を超える動画もある。 市は人口減少が進む中、市外への転出超過に歯止めをかけようと、昨年度から20~30歳代の子育て世代をターゲットにした市のPR活動に力を入れている。その一環で、注目度の高さを生かし、「若者層には広報紙より動画の方が見やすく、ニュース番組風にすることで親しみも感じてもらえるのでは」と企画した。 1回目となる6月放送分は約21分。妊婦に栄養価の高い「金芽米(きんめまい)」10キロを出産まで毎月提供する「マタニティ応援プロジェクト」をトップニュースとして扱い、昨年4月の事業開始以降、米の配布が計20トンを突破したことや、「食を改めるきっかけになった」、「食欲をあまり落とすことなく妊婦生活が送れた」という市民の声も報じた。 続いて、民間事業者から市との連携に関する相談をワンストップで受ける「官民連携デスク」が設置から3年たち、府内で大阪市に次いで多い連携協定締結数(30件)に達したことを報告。市の今年度一般会計当初予算が、市民1人当たりの換算で52万4552円になることなども、表や映像を組み合わせて解説した。 IZUMIOTSU NEWSは市役所の会議室で、秘書広報課の職員がスマートフォンやビデオカメラで撮影し、パソコンで編集。広報紙は紙面が限られ、必要最低限の情報量になりがちだが、動画にはそうした制約がなくなるため、写真やグラフなども多用し、市の事業を分かりやすく伝えられるという。今後は、毎月10日午後7時に、広報紙と連動した内容で、20分程度の新しい動画を公開していく。 市公式チャンネルでは、新たなコンテンツも計画しており、市秘書広報課は「登録者数を増やすとともに、『泉大津市に住んでみたい』と思ってもらうようにしたい」としている。 【図】大阪府内で公式チャンネルの登録者数が多い自治体