本郷奏多、井浦新、高杉真宙は作品ごとに全く別の顔に 『光る君へ』“掛け持ち”俳優たち
TVerとNHKプラスを使いこなせば、テレビがなくともスマホ1台でほとんどのドラマを観ることができる時代になった。TVerでは関西局のみのドラマやBS作品のほか、多くの人気作に導入されている「解説放送版」、『Eye Love You』(TBS系)に至っては「テオの“心の声”字幕付きSPバージョン」など、コンテンツはかなり充実していると言える。 【写真】『光る君へ』では親子 『おっさんずラブ』では切ない関係の井浦新×三浦翔平 筆者は第1話を片っ端から観て取捨選択をしていくドラマライフを送っている。第3話まではTVerで公開され続けるのでまだ大丈夫かと一旦保留にしたり、『不適切にもほどがある!』(TBS系)や『春になったら』(カンテレ・フジテレビ系)はNetflix、『正直不動産2』(NHK総合)はPrime Videoでも配信されているのでそちらでのびのびと視聴したり。 そうしていくうちに自ずと気づくのが、2作以上のドラマに出演している俳優が大勢いるということ。中でもNHK大河ドラマ『光る君へ』との掛け持ちをしている俳優はかなり多く、別作品ではギャップのある役を演じているという例がほとんどだ。掛け持ちが可能なのは、大河ドラマ、もしくは朝ドラにおいては放送期間が長いため通常の撮影よりも前に行っていることが理由にあると言える。本記事では、ほか作品との掛け持ちが印象的な『光る君へ』キャストを紹介していきたい。
本郷奏多
『光る君へ』(NHK総合) 『アイのない恋人たち』(ABCテレビ・テレビ朝日系) 『消せない「私」ー復讐の連鎖ー』(日本テレビ系) 『光る君へ』のほかにも、『アイのない恋人たち』と『消せない「私」ー復讐の連鎖ー』の今期3作に出演している本郷奏多。どの作品においてもメインキャストであるのはもちろん、印象的な役柄ばかりで、特に『光る君へ』の花山天皇は勉強嫌いの女好きという、現代の天皇のイメージからはかけ離れた、無邪気ながらもクレイジーなキャラクターだ。まひろ(紫式部)の父で、漢籍の指南を受けている藤原為時(岸谷五朗)を馬鹿にした態度や女御となる藤原忯子(井上咲楽)との夜の営みでは、帯で手を縛り上げるといったNHKの限界コードに挑む、官能シーンが大きな話題となった。 一方で、『アイのない恋人たち』では女性と付き合ったことが一度もない淵上多聞を演じており、「自分(I)がない男」というキャラクター性からも花山天皇とは真逆の役と言える。第5話では冨田栞(成海璃子)と付き合い始めるものの、女性経験がなく、その必要性も感じていないという。『光る君へ』オンエア終了の1時間後に『アイのない恋人たち』の放送が始まるというのもユニークなポイントである。『消せない「私」』で演じているのは、主人公・灰原硝子(志田彩良)の復讐に協力する徳道仁。復讐相手を幸せの絶頂から突き落とす、その一瞬の幸せのためだけに生きている硝子を思い葛藤しながら、自らもまた復讐の連鎖に飛び込んでいく。『光る君へ』『アイのない恋人たち』ともまた違った、役を本郷は演じ分けている。