なすび エベレスト挑戦は“監禁生活”の経験があったから
『進ぬ!電波少年』(日本テレビ系)の企画で1998年~1999年の1年3ヵ月に渡って“監禁生活”を送ったタレントのなすび。20年間謎の部屋に監禁された主人公の壮絶な復讐劇が描かれた映画『オールド・ボーイ』(6月28日公開)のトークイベントに出席し、映画になぞらえ自身の“監禁生活”の辛いエピソードを披露したが、その生活は過酷を極めていた。一方で、その経験があるからこそ、エベレスト登頂を目指す等、自分を追い込むことができるという。 『電波少年』で“監禁”された企画は、「電波少年的懸賞生活」。はがきで懸賞に応募してその当選商品で生活していくというもの。それまでの『電波少年』は、ユーラシア大陸ヒッチハイク、アメリカ大陸ヒッチハイクを企画していたので、「僕もアフリカ大陸にでも連れて行かれるのだろう、と思っていましたね」となすび。企画内容を知らされず、オーディションに参加しくじ引きで大役を引き当てた。しかし、ここからが厳しい生活のはじまりだった。 マンションの一室に案内されると、着ている服をすべて没収。はがきを書くためのちゃぶ台と座布団だけの生活がスタートする。裸一貫で始めた懸賞生活は、トイレットペーパーさえも用意されていない。「水だけは出たので、お風呂で流す感じでしたが、ぬれた体を拭くタオルもない。犬みたいにこすりつけて乾かすしかなかったですね。食事も、最初だけカンパンをもらってたんですが、最初にゼリー状の食べ物が当選したら、カンパンも没収されました」。 また、外界との連絡を完全に断たれてしまう。「オーディションが終わってすぐに連れて行かれたので、友達との約束とかも全部、ブッチしたと思います。数週間経って、テレビに出ているのを観てくれて、『これじゃあ、しょうがないね』って思ってくれたと思います」と振り返る。当時、なすびは大学4年生。1年3ヶ月間、“監禁”されたことで、当然、卒業はできず。運良く、担当の教諭がテレビでなすびの活躍を目にしたため、籍を残してくれて改めて1年通って無事、卒業を果たすが「ほとんど、誘拐みたいな感じでしたね」と、苦笑い。