【漫画】不登校のその後は?「子どもに合った進路」は必ずある【親子の体験日記④】
不登校に悩んだミクさんが、自分らしい人生を取り戻したきっかけとは? 漫画家のおがたちえさんが、不登校サバイバー親子を取材。臨床心理士の橋本紋加さんによる解説とともに、体験談を連載漫画でお届けします。
不登校を受け入れることで、新たな生活がスタートしました。かめママさん自ら学び、ミクさんに勉強を教えます。
その後田舎に引っ越し、「学校へ行くべき」という圧力から解放されたミクさんとかめママさん。のんびりとした環境の中で、かめママさんはミクさんと向き合う時間が増えたそうです。
この時を振り返って……
学校に行かなくなったことで、勉強が遅れてしまうという不安が強くなってしまいました。家でしっかり休ませることが先決でした。親も子も気が休まらず、空回りしていたと思います。 引越しして「○○しなければ」を手放してから、やっと先に進もうという力が湧いていき、自分らしく生きていくことを考えられるようになりました。 不登校になってから親子で学んだことはとても大きいです。(かめママ) 学校に行けない分、勉強はついていけるように頑張らないと!!と、学校のように時間割を作って学習していましたが、今思うと、好きなことをとことん深く追求する方が充実した生活が送れると思いました。(ミク)
橋本先生からのメッセージ
今回のミクさんの不登校の直接的なキッカケは運動会の練習から教室が怖くなってしまったことでしたが、キッカケが解決していなくても環境を変えたことで落ち着いてきて良い方向に進んでいきました。 ミクさんのHSC傾向含めて、その特徴への理解が本人含めて周りも進んでいき、登校するという「普通」への決めつけが薄れ、通信制の学校というミクさんにあった選択肢を選ぶことができたのではないでしょうか。 辛い状況から離れるかどうかは、どちらが正しいとか間違っているとかではありません。 自分の行動を自分で選択するには自分の特徴や価値観を理解して、自分の価値観を理解してくれる人がいるという安心感がとても重要だと思います。(臨床心理士・橋本紋加)
■おがたちえ Webサイトにて漫画連載をもち、キャラクターデザインなども手がける。共書に、 『繊細すぎて生きづらい~私はHSP漫画家~』(ぶんか社)など多数。 ■橋本紋加 臨床心理士・公認心理師。 心療内科クリニックにてビジネスパーソンの不眠や職場不適応、不登校の子どもたちやその家族の悩みについてカウンセリングや生活習慣のアドバイスを実施。 2023年にクリニック退職後はフリーランスで活動中。
おがたちえ(漫画家),橋本紋加(臨床心理士・公認心理師)