一生モノのステアリングは「ナルディ」と「モモ」! ロングセラー製品の愛される理由とは?「パーソナル」や「イタルボランテ」はどうなった?
1964年に創業したモモ
やはり時代を超越したヒット作には、そうなるだけの理由があるのだろう。同じく定番中の定番といえるのが1964年に創業した「モモ」だ。ラインアップが非常に多く代表作を絞るのは難しいが、あえて挙げるならスタンダードな3本スポークを持つ「プロトタイプ」だろう。サイズは320mm/350mm/370mmでブラックとシルバーの2色を展開している。スポークに開いた円形のホールがスパルタンで、日本へ導入されたのは1973年というロングセラーだ。 もうひとつは、同じ3本スポークながら上の2本をラウンドさせ、トップに刺繍したロゴがひと目を引く「コンペティション」だ。サイズは320mmと350mmのふたつを展開し、ディンプル加工した表皮は操作性に優れる。なお320mmは下方に偏った重量バランスを修正し、繊細で安定したステアリング操作ができるよう、トップにウエイトを埋め込むなど細部までこだわっていた。
ナルディ、モモ以外の有名どころはどうなった?
デザイン的にはコンペティションより新しく、現行車に装着しても違和感はまったくない。他にも名の知れたステアリングのメーカーとして、同じくイタリアの「パーソナル」や「イタルボランテ」がある。ただしパーソナルは商品こそ販売しているがナルディに吸収され、イタルボランテはモモの傘下となり表立った活動はしていない模様。 走りにもドレスアップにも効果の大きいステアリング。ナルディとモモにはここで紹介した3つ以外にも、魅力的なアイテムが数多くラインナップしている。まさしく「一生モノ」になることも珍しくない部品だけに、自分のフィーリングと合う1本を妥協せず探してみよう。
佐藤 圭