佐賀県ラグビー協会長の古賀醸治さん旭日双光章…競技人口増加へ「小学生でも楽しめる環境作り」意欲
秋の叙勲の受章者が発表され、佐賀県内からは44人が選ばれた。顕著な功績を上げた人をたたえる旭日章が16人、公共的な業務に長年携わった人に贈られる瑞宝章が28人。発令日は3日。喜びの声を紹介する。 【写真】全国高校ラグビー大会佐賀県予選、佐賀工が優勝し43大会連続で花園へ
旭日双光章 県ラグビーフットボール協会長 古賀醸治さん(76)
「期待にこたえることができて良かった」。地元の佐賀で開かれた国民スポーツ大会のラグビー競技で、成年男子が優勝、女子が6位、少年男子が3位となり、「男女総合優勝」を果たした県勢の活躍を誇りに思う。
江戸時代から続く佐賀市の酒蔵に、跡取りとして生まれた。佐賀西高、東京農大で学んだが、ラグビーと本格的に出会ったのは、酒蔵の営業担当として北九州・小倉に駐在してから。地元のクラブチームに加わって汗を流した。佐賀に戻ってからも社会人チームなどに所属した。
「私のラグビーは草野球ならぬ『草ラグビー』だが、多くのことを教えてもらった」と振り返る。一つのトライに向けて全員が身を粉にして走り、相手にぶつかっていく。勝利は犠牲になる選手がいて初めて引き寄せられる。古賀さんは「あきらめない心、何くそという気持ちが養える。激しくぶつかり合うが、試合が終わればお互いをたたえる。それが魅力」と笑顔で語る。
協会では理事、副会長、会長と歴任し、24年がたった。「ラグビー人口を増やすため、小学生でも楽しめる環境作りをし、企業、個人からの協会への援助もお願いしたい」。これからも陰で支えていくつもりだ。(佐賀市)