十両・遠藤が自身初のストレート勝ち越し「無理だと思っていた」 1場所での幕内復帰へ好調を維持
◆大相撲 ▽夏場所8日目(19日、東京・両国国技館) 東十両3枚目・遠藤(追手風)が勝ち越しを決めた。中入り後の土俵で、東前頭15枚目・時疾風(時津風)と対戦。左を差したが、相手に右上手を許して土俵際へ追い詰められた。だが左下手で振って、その手を抜きながらくるりと1回転。すると、時疾風は思わず両手を着いた。「たまたまですね。何で、できたんでしょうね」と遠藤自身も驚く逆転劇で8個目の白星を手にした。 先場所は東前頭16枚目で5勝10敗と負け越し、2016年春場所以来、8年ぶりに十両へ番付を下げた。その土俵で幕内、十両を通じて初のストレート勝ち越しだ。「無理だなと思っていたので、あまり考えていませんでした。体が動くかとか、調子がいいかとか関係なく、これ以上ない成績でいけたので、それはそれで良かったと思います」と一息ついた。 1場所での再入幕に向けては、さらに白星を積み重ねたいところ。ただ「そういうことを考えられる余裕があったらいいんですけど、あいにくないので。そういう(すぐに幕内へ戻ろうという)気持ちがあったらいいんですけど、気持ちでどうにかならないから難しいんですよね」と苦笑した。 それでも「声援はありがたいです。声援に応えることができて、歓声があがったときは勝って良かったなと思いますよね。とりあえずまた明日、土俵に立つだけではなく、相撲を取れるようしっかり準備してやっていくだけです」と気を引き締め直していた。
報知新聞社