中村米吉、結婚という人生の節目を迎え、これまで以上に真摯に芸と向き合う決意【歌舞伎沼への誘い】
いつもに増して、見目麗しくて、お肌もぴかぴか。幸せオーラに包まれる米吉さん。「きれいです!」とカメラマンのつゆっきーも連呼してました。そして少し大人っぽい顔つきになって、角度によってお父様に似て見えるショットも。これは新鮮。
■休日はたいていニトリに行って家具を物色しています(笑)
部長 家庭を持って、生活や気持ちの上で、何か変わったことはありますか? 米吉 結婚したという実感、あんまりないんですよ。特段変わったこともないし、引っ越しも完全に終わってなくて、実家と新居を行ったり来たりしている状況だし。 でも、やっぱり責任感っていうんですか。家族を食べさせないといけないですから、嫌な取材でもニコニコして受けなきゃいけないとか(笑)、ありますね。あ、冗談です。 部長 結婚して休日の過ごし方とかは変わったんじゃないですか? 米吉 そもそも今、休みがなくて。昨日は休演日だったけれど、カツラ合わせに行ったり、ニトリに行って、家具をあれこれ探したりしています。今どきの家具って、組み立てが簡単そうな顔をしてるけど、実際やると難しいんですね。 昨日も八角レンチがイマイチうまく使えないと思ったら、反対側のお尻のほうで回していて。でも、それで3本ネジを締めました。って、こんな話で記事になるの? 大丈夫(笑)?
『新作歌舞伎 ファイナルファンタジーX』でヒロインのユウナを演じたときのウエディングドレス姿をインスタにアップして、結婚報告をした米吉さん。さすがのセンスです!!「『そういう人の隣でウエディングドレスを着るのは勘弁してほしい』と奥さんは言ってました(笑)。5月の結婚式で何を着るか? ドレスも白無垢も着ないわ!(笑)」。いっそのこと、二人でウエディングドレス、着てほしい!!
小僧 バッチリでございます! バイラも何かお祝いをしないといけないですね。 米吉 えっと、グラス、マグカップ、お箸は、もう結構です。ありがたいことに、皆さんから十分いただきましたから。さらに母までが「これあなたの分だから」と、これまで出た結婚式の引き出物をくれまして。 あ、この紋はあそこの家の結婚式だなとか、あ、これはあのお兄さんの引き出物だなって感じでして、ご丁寧に全部とってあったんですね。それをまとめて新居に持ってきたもんだから、今、食器が食器棚からあふれて3D状態になっています(笑)。 部長 そっと実家に戻しておくのがいいかもしれないですね(笑)。これからどんな家庭を築いていきたいと思っていますか? 米吉 築きたいと思って築けるものじゃないという気がするんです。だから、このまま、それなりでいいんじゃないでしょうか。とはいえ、笑いの絶えない温かい家庭を築いていければと思います。と何かで話したら、うちの弟に「笑いの絶えない家は怖い」と言われましたけど(笑)。 小僧 では最後に、あらためて皆さんにメッセージをお願いします!! 米吉 4月に続いて、5月も歌舞伎座に出演させていただきます。「團菊祭五月大歌舞伎」では『伽羅先代萩』(めいぼくせんだいはぎ)でお局の沖の井を勤めます。4月のお梶同様、眉(まみえ)のない役です。歌舞伎では、娘やお姫様は眉を描きますけれど、御殿女中や女房など既婚女性は眉を描かないんですね。 普通にそういう年増の役をやらせていただけるようになったんだなという気持ちと、やるからには、やはりお梶は団七の女房らしく、沖の井は武家の女房らしく見えるように、きっちり勤めないといけないと思っています。 眉のない役をやるからと言って、上手になったわけでも格が上がったわけでもなくて、タイミングと周りの皆さんとのバランスでやらせていただくだけのことなので、その役にふさわしく見えるように勤めないといけないし、まだまだ未熟な部分もあるので、いろいろと学んでいきたいですね。 そして結婚というのは、やはり自分の人生においては大きな節目になると思うので、お芝居に対しても今まで以上に真摯な気持ちで向き合っていかなければならないと思っていますが、相変わらず口ばっかりでございます。 部長 いやいや、結婚してもそこは変わらない米吉さんはやっぱり素敵です。 小僧 本当ですね。バイラ歌舞伎部も米吉さんに呆れられないように、頑張ってついていきたいと思います。 4月も5月も歌舞伎座での活躍、楽しみにしています!!