写真：ダイヤモンド・オンライン

　「自力整体」とは、整体プロの技法を自分におこなう人気メソッドです。現在1万5000人が実践中。「久しぶりにぐっすり眠れた！」「10年間苦しんできた慢性痛から解放された！」「健康的にダイエットできた！」と絶賛の声が続々。「3分以内でできる悩み解決ワーク」を集めた著書『すぐできる自力整体』も好評。著者の矢上真理恵さんは、「不調のほとんどは自力整体で解消できる」と語ります。今回は矢上さんに老化予防に役立つ自力整体について伺いました。 監修：矢上 裕　矢上予防医学研究所所長、自力整体考案者、鍼灸師・整体治療家 （写真/榊智朗　構成/依田則子） 【この記事の画像を見る】 ●　座りっぱなしの生活は「抗重力筋」が退化 　「足腰が弱ってきた。この先、歩けなくなったらどうしよう……」 「背中が丸くなってきた気がする……」 　こんな老化の不安を解消するために「今年こそ運動をはじめたい！」と考えておられる方は多いでしょう。そこでおすすめしたいのは、「抗重力筋」の強化。私たちは何も手を打たなければ筋力は落ち、骨格がゆがんでいくからです。 　抗重力筋とは、地球の重力に対して「正しい姿勢を保つ・立つ・歩く」といった動きの基礎となる筋肉。下腿・大腿・腹部・臀部・胸部・首の各部前後に張りめぐらされ、前後たがいに伸び縮みをしながらバランスを取っています。 　この抗重力筋は加齢により衰え、放っておけば歩行困難につながることも。 とくに座りっぱなしの生活は、この抗重力筋を退化させ、ほかの抗重力筋どうしのバランスもくずれていきます。これが骨格のゆがみ、足腰の痛みのもと。 　抗重力筋の中でも、姿勢維持に欠かせないのが大臀筋（お尻の大きな筋肉）。ここは「骨盤」を支えるコルセットのようなもの。大臀筋が弱ると猫背、姿勢のくずれ、足腰の痛みにつながります。 ●　今日からできる老化予防 　筋力低下が気になる方は、次の3つを意識してみましょう。 　1.座りっぱなしの生活からの脱却 2.日常に「ながら筋トレ」をとりいれる 3.夜、自力整体をおこなう 　1. 座りっぱなしの生活からの脱却 座りっぱなしは抗重力筋がどんどん落ちていきます。30分に一度立ち上がる、よく歩き、よく動く。縮んで硬くなっている筋肉をよく動かしましょう。 　2. 「ながら筋トレ」を日常にとりいれる 「きつい筋トレ」よりも「ながら筋トレ」がおすすめです。筋肉の強化は継続しないと意味がないからです。たとえば歯磨きタイムなど、生活習慣に組み込んで、ルーティーン化するのがポイントです。おすすめは「エアー縄跳び」のワーク（※ワークは後半）。私はこれを「歯磨きをしながら」「ドライヤーをかけながら」などセットでおこないます。 　3.夜、自力整体をおこない熟睡する 睡眠は筋肉を修復させる黄金時間。自力整体は、体がほぐれて熟睡できるのも特徴のひとつ。私の書籍やこのウェブ連載でもたくさんの熟睡ワークを紹介していますので参考にしてください。 　最後に、「ながら」で大臀筋を鍛える「エアー縄跳び」のワークを紹介しましょう。 ●　「エアー縄跳び」のワーク 　画像を見ながらおこないましょう（※画像は書籍『すぐできる自力整体』より）。 　◎「エアー縄跳び」のワーク 　【手順】 ◆壁を背にして立ち、お尻にきゅっと力を入れる ◆お尻にきゅっと力を入れながら、縄跳びのリズムでかかとを数十回上げ下げ ※トントンとリズミカルにおこないましょう ※回数は30回前後など、体力に合わせて調整 ※歯磨きタイムやドラマ視聴中など、「◯◯しながら」が継続の秘訣です 　※時間に余裕のある時は、書籍『すぐできる自力整体』で紹介している「驚くほどほぐれる4つのコース」（QRコードからスマホで視聴できる動画つき）も老化予防に役立ちます。 　※『すぐできる自力整体』では、この他にも、整体プロの技法を使って、コリや痛み、ゆがみを解消するワークを多数掲載しています（★35分の動画も収録）。