アサマリンドウ群生 和歌山県那智勝浦町の阿弥陀寺
和歌山県那智勝浦町南平野にある熊野妙法山阿弥陀寺で、境内に群生しているアサマリンドウ(リンドウ科)の花が見頃を迎えている。 【アサマリンドウ群生の動画はこちら】 山地の林内に生える多年草で、日本の特産種。紀伊半島南部や四国、九州などに分布し、秋に青紫色をした長さ4~5センチの花を咲かせる。三重県にある朝熊山(あさまやま)で最初に見つかったのが名前の由来という。 阿弥陀寺は標高600メートルを超える高台にあり、太平洋が一望でき、熊野古道も通っている。同寺のアサマリンドウは、平安時代、法華経の行者であった応照上人が読経しながら自らの体を焼いて仏にささげたという「火生三昧(かしょうざんまい)跡」のそばなどに群生している。 谷宏之山主(67)は「今年は暑さの影響もあってか例年よりも咲き始めるのが3週間ぐらい遅かったが、上人を慕うようにきれいな花を咲かせてくれた。あと1週間ほど楽しめるのではないか」と話している。
紀伊民報