テクノロジー株ファンド、週間ベースで過去最大の資金流出-BofA
(ブルームバーグ): テクノロジー株ファンドから週間ベースで過去最大の資金が流出したが、米国株を「猛烈に」押し上げている広範にわたる高揚感に衰えは見られない。バンク・オブ・アメリカ(BofA)のストラテジストが指摘した。
BofAのマイケル・ハートネット氏がEPFRグローバルのデータを基にまとめたリポートによれば、今月6日までの1週間にテクノロジー株式ファンドから約44億ドル(約6470億円)が流出した。
昨年は株式に対して弱気な見方を維持していたハートネット氏は今年に入り、より中立なトーンになっている。同氏によれば、昨年10月末以降、S&P500種株価指数は25%上昇しており、こうした「異常な時」に株式は「異常な上昇」を示している。想定されている米連邦公開市場委員会(FOMC)の利下げ前に株式のポジションは「引き伸ばされている」という。
人工知能(AI)を巡る熱狂と米金融政策転換への楽観を背景に米国株は今年に入り最高値を更新した。その上昇をけん引しているのがマグニフィセント7と呼ばれる大手テクノロジー7社だ。しかしここ数週間は銘柄によって値動きのばらつきが大きくなっている。
マグニフィセント7を構成する半導体のエヌビディアは過去最高値を更新。その一方で、アップルとテスラはそれぞれ年初から12%と28%下落した。
S&P500種に対する半導体株価指数の水準は過去最高となっているが、それでもハートネット氏はテクノロジー株には上昇する余地があり得るとの見方をあらためて示した。
EPFRグローバルのデータによれば、世界の株式ファンドには6日までの1週間に69億ドルが流入。債券ファンドにも173億ドルが流入した。
原題:BofA Says Tech Stocks Post Largest Weekly Outflows on Record
(抜粋)
--取材協力:Michael Msika.
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Sagarika Jaisinghani