真田広之、海外挑戦の架け橋に 次世代へ継承する役者魂「撮影現場が何よりの道場」
真田は、自分の出番がない日でも、誰よりも早く撮影現場に入り、各部門をチェックし、リハーサルにも立ち会った。「プロデューサーとして動いている時の方が長かったと思いますが、楽しい日々でした。準備が全部済んだ状態なので、俳優としてカメラの前に立つ時は、役に集中するだけです。役者モードになる瞬間は、『今は演技に集中すればいいんだ』とご褒美のような感覚でした。いつになく無の境地になれたので、余計なことは考えず、役を背負って演技ができました。プロデューサーとして参加したからこそ、原点とも言えるあり方に辿り着いたと思います」
続けることでしか時代は変えられない
主演&プロデューサーとして、試行錯誤の日々を送った真田。「SHOGUN 将軍」が今後の活動への布石になると期待を募らせる。「続けることでしか時代は変えられません。『SHOGUN 将軍』が未来にとっての大きな布石になればいいなと思います。今後もプロデューサーとして参加できるのであれば、日本の良い題材・人材・精神性・美学を海外に発信できるように、この作品がその橋渡しになることを願っています」 「SHOGUN 将軍」では、日本の若手俳優たちがハリウッドの撮影現場を経験する機会にも恵まれた。数多くのハリウッド大作に出演してきた真田は、長年のキャリアで培った経験を、海外を目指す若者たちへと伝える“架け橋”になりたいと力を込めた。
「私は撮影現場が何よりの道場だと思っています。これまで一緒に仕事をしてきた人たちには、自分が持っている全てを教えてきました。先輩方から教わったものを後輩に伝えていく役割を担う年齢になったので、俳優としても、プロデューサーとしても、自分が架け橋となり、できる限り若い世代に継承していきたいと思います」(取材・文:編集部・倉本拓弥)
「SHOGUN 将軍」ディズニープラスの「スター」にて独占配信中