第94回選抜高校野球 明秀日立 吉報笑顔咲く 堅守で健闘誓う(その2止) /茨城
<センバツ高校野球> ◇鍛えた強打、破壊力十分 強打で秋季関東大会を制した。公式戦10試合でチーム打率3割5分、14本塁打、96得点。ウエートトレーニングで鍛えた打線は破壊力十分だ。4番・武田一渓(2年)が4本塁打、6番・佐藤光成(同)、7番・小久保快栄(同)が3本塁打を放つなど下位まで切れ目がない。 金沢成奉監督は「強打だけでなく、状況に応じてつなぎの野球も求めている」と話す。各打者は勝負どころでバントや盗塁、進塁打でチャンスを広げることも可能だ。 象徴的なのは関東大会決勝の山梨学院(山梨)戦。2点差を追う二回、1死から5本の単打と1四球を集めて4点を挙げ、相手の先発投手をKO。7―7で迎えた七回は2死一塁からヒットエンドランと盗塁で二、三塁とし、伊藤和也(同)の決勝適時三塁打につなげた。 ◇長身エース軸、左腕にも期待 投手陣は、右腕・猪俣駿太(同)がエースを担う。183センチの長身から投げ下ろす直球は最速142キロをマークする。秋の公式戦は9試合に登板。このうち6試合で完投しており、粘り強さとスタミナが目を引く。石川ケニー(同)は本来、猪俣とダブルエースとして期待される左腕。肘故障の影響で秋は登板を控えたが、復調すれば心強い。その他の控え投手も甲子園のマウンドを目指し、着実に力を蓄えている。守備は1試合平均0・3失策と堅い。