サッカーボールを児童館に寄贈 募金で購入 徳之島の高校生
鹿児島県徳之島町の県立徳之島高校の生徒4人は19日、募金で購入したサッカーボール2個を伊仙町の西伊仙児童館を利用している児童らに寄贈した。総合的な探究の時間の活動の一環。生徒らの「もっとスポーツに親しんでもらいたい」という思いの詰まったボールを受け取った児童らからは感謝の声が上がった。 総合的な探究の時間は「生徒が社会の変化に対応し課題解決や自己の生き方を考えていく資質と能力の育成」が目的。同高ではホエールタイムと名付け、生活の中で見つけた課題の解決のために活動している。 今回ボールを寄贈したのは中村瑠夏さん、盛本愛佳さん、上木京佳さん、勝梓奈さん(いずれも3年)のグループ。2年生の頃から「スポーツの地域格差を是正するために」をテーマに島内の現状の調査に取り組み、昨年12月から同町内の店舗などに募金箱を設置して計2カ月かけて7675円を集めた。 島内の中学生を対象としたアンケート調査では、「スポーツ用具の不足」が浮き彫りになったという。自身もサッカーに親しんできた中村さんは「もっとたくさんの子どもがスポーツに親しめる環境が必要だと思った」と寄贈までの経緯を説明し、「一から考えて行動まで移すのは大変だったけど喜んでもらえてよかった」と笑顔を見せた。 贈呈式には学童保育の児童ら約20人が参加。同児童館の放課後児童支援員を務める福久美さん(49)は「施設のサッカーボールは古くボロボロだったので寄贈は児童らにとってもとてもありがたいこと」と感謝した。