名物スパゲッティも食べ納め かつて炭鉱で栄えた街歓楽街唯一のスナック閉店 夫婦で歩んだ51年 夕張市
HTB北海道ニュース
北海道・夕張市でおよそ半世紀にわたり営業してきたスナックが閉店しました。 市内有数の繁華街で、夫婦2人で営み、地域の人にも愛されたお店。炭鉱産業の衰退にも負けず続けてきたお店の最終日を取材しました。 「やっぱり寂しいよね」 「最後は楽しくね」 「楽しく」 夕張市内にあったスナック「みやさか」。 11月30日、営業最終日には市外からも別れを惜しむ客が訪れました。 マスターこと宮坂聰さんと妻の由美子さん。 夫婦2人だけで51年間にわたり店を続けてきました。 スナック「みやさか」があるのは、夕張市の梅ケ枝通。 かつて、夕張一の歓楽街としてにぎわった地区です。 スナック・みやさか 宮坂聰さん) 「炭鉱の街で、ここの通りは北炭の夜の街というかすごいお客さんがいました」 炭鉱産業で栄えた夕張市。スナック「みやさか」がオープンした1970年代の梅ヶ枝通には多くの飲食店が軒を連ねていました。ただ、その後、炭鉱は閉山し、市は2006年に財政破綻。街の姿は大きく変わってしまいました。 スナック・みやさか 宮坂由紀子さん) 「夕張にお客さんは少なくなったよ。だけど、少なくなったらこうやって宴会とかしながら夕張で商売出来て…(だけど)コロナ」 客は減っても何とか踏ん張って営業を続けてきた宮坂夫婦。しかし新型コロナが追い打ちとなりました。コロナによる休業が明けても客足が戻ることはなく、年齢もマスターの聰さんは82歳、妻の由美子さんは73歳。体力の衰えもあり、閉店を決意しました。 「みやさか」の名物はマスター手作りのスパゲッティ。開店当初からの看板メニューです。 お客さん) 「分からないと思うんですけど、普通のスパゲッティとちょっと違うんですよ。美味しいんですよ」 Q.皆さん楽しみにしていましたがどうですか スナック・みやさか 宮坂聰さん) 「そうやって言われると照れくさいんだよね」 最後に食べるみやさかのスパゲッティ。常連の客も思い出の味をかみしめ、店への感謝を伝えました。 お客さん) 「この「みやさか」でカミさんとの出会いがあった」 「楽しい思い出というか、記憶があるお店です。ありがとうございました」 午後10時すぎ。スナック「みやさか」は51年の歴史に幕を下ろしました。 スナック・みやさか」宮坂聰さん、由紀子さん) 「(お店をやってきて)楽しかった比率の方が多かったですね」 Q.今後は何をする 「(夫婦で)旅行三昧だね」
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