国民・榛葉幹事長「最悪、春まで続くかも」年収の壁めぐる与党との協議「長期戦」に含み
国民民主党の榛葉賀津也幹事長は20日夜、東京・JR新橋駅前で行われた党の街頭演説に参加し、所得税の非課税枠「年収103万円の壁」の引き上げをめぐる自民、公明両党との協議について「年をまたいで、この協議は我々が納得するまで続く。最悪、(来年の)春まで続くかもしれない。国民のみなさんのために交渉したい」と訴えた。 国民民主は、103万円から178万円への引き上げを求めているが、この日与党がまとめた与党税制改正大綱には「123万円に引き上げる」と記され、国民民主の要望とは大きな開きがあるままだ。3党の税調幹部による協議は17日、123万円からの新たな提案がなかったとして国民民主が打ち切りを通告し物別れに終わったが、3党の幹事長はこの日、国会内で会談し、協議の再開と継続を確認した。 榛葉氏は、17日の税調幹部間の協議で、国民民主が打ち切って席を立ったことに触れ「(11日の幹事長合意で)178万円を目指して来年引き上げると言ったのに、出てきたのは123万円。自民党に怒ったのではなく、国民に対するくやしさと申し訳なさで席を立った」と説明。「あるメディアが『国民民主党は対決より解決じゃないのか』と言ったが、冗談じゃない。解決するために真剣勝負している。解決するために、我々は怒る時は怒る。国民のために本気の勝負をしている」と語気を強めながら訴え、理解を求めた。 一方、協議継続を確認したこの日の幹事長会談について「喜んで、頭を下げて参加させてもらった。つまりは(現状の)123万円では終わらないということだ」と述べ、「我々は政局をやっているのではない。この政策実現にこだわるのは、みなさんの生活を豊かにしたいから。そのためには何でもやる」と訴え、集まった大勢の聴衆に支持を呼びかけた。 古川元久代表代行も「国の懐を少し減らしてでも、国民のみなさんの懐から出ていくものを減らし、少しでも(懐を)増やす。そのために戦っている」と訴えた。