第1管区海上保安本部 知床観光船事故 運航会社社長を送検
知床半島沖で起きた観光船沈没事故で、第1管区海上保安本部はきょう、運航会社の社長を業務上過失致死などの疑いで送検しました。業務上過失致死と業務上過失往来危険の疑いできのう逮捕された「知床遊覧船」の社長の桂田精一容疑者は、きょう午後1時ごろ、身柄を釧路地検に送られました。おととし4月、知床遊覧船の運航する観光船「カズワン」が沈没した事故では、乗客・乗員20人が死亡し、6人が行方不明となっています。1管本部によりますと、桂田容疑者は運航管理者としての安全確保の義務を怠りカズワンを沈没させ、乗員乗客26人全員を死亡させた疑いが持たれています。 事故で家族を亡くした道外の男性は「一歩でも前に進んでホッとしたという気持ちが大きい。(逮捕されたと知り)家族みんなで仏壇の前で手を合わせた。(今後望むことは)当然、起訴から有罪ですね。会社として逃げ切ることが可能だという実例はあってはならない」と話しました。 知床観光船事件被害者弁護団代表の山田廣弁護士は「やっと逮捕の報に家族が接して安心している。しっかりした刑事罰が科されることが(残された家族が)今後生きる糧。前へ一歩踏み出すための大切なステップ」としました。