井端、荒木、福留…強いチームの選手ができていた動きとは

　ベースコーチは、一瞬のプレーの中で様々な判断をしている。チームの勝利になくてはならない存在と言ってもいいだろう。 　「確かにコーチャーの存在は重要ですが、強いチームになるためにはコーチャーに頼らず、相手チームのファンブルなどを選手が自分で見えるようにするのが理想的でもあるんです。 　先ほどの例を取ると、相手の動きを見られる選手は自己判断で走塁速度を緩め、相手の守備の乱れを確認したら三塁ベースを蹴り、トップスピードでホームに向かう。すると、コーチャーに頼るよりも早くホームにたどり着くことができるというわけです。井端弘和さんや荒木雅博、福留孝介らはできていた動きですね。これはなかなか難しい話ではありますが、強いチームはそういうプレーをする選手が多いのも事実です」 　つづく後編記事『「サイン盗みを疑われた」「相手の隠し玉を発見」…元南海・湯上谷宏が語るベースコーチの「メチャクチャ重い責任」』では、南海ホークス、ダイエーホークスで活躍し、ソフトバンクホークスの内野守備走塁コーチを務めた湯上谷宏氏が、コーチャーズボックスを出たことで起きたトラブルについて解説する。