大学最後の試合で160キロを計測した愛工大の中村優斗投手

◇21日　愛知大学野球秋季1部リーグ　愛工大5―1東海学園大（春日井市民） 　愛工大が快勝し、勝ち点3とした。24日のドラフト会議で上位指名が予想される中村優斗投手（4年・諫早農）が、自身の大学最後の公式戦で自己最速を更新する160キロを計測した。 　衝撃的な数字をたたき出した。中村が4点リードの9回に5番手で登板し、自己最速を1キロ更新する160キロを計測。1イニングを三者凡退で締め、大学の公式戦最終登板を締めくくった。 　「大学で160キロを出すのが目標だった。一緒にトレーニングをしてきた4年生の継投で気持ちが入っていたので、仲間の力投のおかげ」

大学最後の試合を白星で終え、笑顔を見せる中村優斗投手（中央）

　先発の小野から藤井、松本と7回まで4年生が継投。8回は、中村が「来年以降の中心になる選手」と後を託す1年生の牧野が1イニング無失点でつないだ。最後を託された中村は見逃し三振、左飛、空振り三振で三人斬り。チームのスピードガンで計測した160キロは、最後の打者との対戦で記録した。平井光親監督は「ずっとエースとしてやってきた中村で締めくくりたかった。文句のつけどころのない投球です」とねぎらった。 　4季連続の奪三振王はチームメートの樋口に1差で譲ったが、今季は40奪三振を記録。1年春から通算332奪三振とした。今秋は不調ながらも先発と救援で登板を重ね、リーグ戦を完走した。「持ち味のタフな部分は見せられた。力は出し切ったので、あとは評価を待ちます」と笑顔で大学野球に別れを告げ、24日のドラフト会議を静かに待つ。