USTR代表に対中強硬派のジェイミーソン・グリア氏…中国への高関税政策担う
【ワシントン=田中宏幸】米国のトランプ次期大統領は26日、貿易政策や通商交渉を担う米通商代表部(USTR)代表にジェイミーソン・グリア元USTR高官を指名した。対中強硬派として知られ、トランプ氏が掲げる中国に対する高関税政策を実行する役割を担う見通しだ。
グリア氏は第1次政権で、ロバート・ライトハイザー元USTR代表の下で首席補佐官として中国や日本との交渉にもあたった。トランプ氏はこれまで中国からの輸入品に一律60%の関税をかけると主張し、25日には中国からの輸入品に10%の追加関税を課す方針を表明した。トランプ氏は声明で「ジェイミーソンは巨額の貿易赤字の抑制、米国の製造業やサービスの擁護、あらゆる場所における輸出市場の開放に焦点を当てる」と強調した。
一方、トランプ氏はホワイトハウス内で経済政策の立案や調整を行う国家経済会議(NEC)委員長にエコノミストのケビン・ハセット氏を指名した。財務長官に指名されたスコット・ベッセント氏と連携してトランプ氏が掲げる政策の実現を目指す。
ハセット氏は米マサチューセッツ州出身。第1次政権では、大統領に経済政策を助言する大統領経済諮問委員会(CEA)の委員長だった。