流通2団体の経産省ヒア 10―12月 需要回復限定的で停滞感
全国鉄鋼販売業連合会(会長=井上憲二・明治鋼業会長)、全国コイルセンター工業組合(理事長=小河通治・小河商店社長)の鉄鋼流通2団体は27日、経済産業省ヒアリングで2024年10―12月期の需要見通しを報告した。自動車は認証不正問題の影響が残り、家電、電気機械、建設・産業機械も低調。季節要因で第3四半期での若干の回復を見込むも、総じて活動水準は大きく回復せず、停滞感が漂う。建築は物流施設、データセンターには動きもあるが、大型物件でも資材高騰と人手不足で工期遅延や計画の見直しが散見される状況に変化はない。東京製鉄の10月契約での大幅値下げで電炉、高炉、輸入材と価格面で多極化が進み、下落傾向により、需要なき値下げで一層厳しい状況になると懸念を強める。