ガザ住民に新たな避難命令 ハマス掃討作戦、各地で継続
【AFP=時事】パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)でイスラエル軍によるイスラム組織ハマス(Hamas)掃討作戦が続く中、同軍の避難命令を受け、各地で住民が新たに退避せざるを得ない状況に追い込まれている。 【写真16枚】避難するガザ住民 イスラエル軍は1週間前、北部ガザ市シュジャイヤ(Shujaiya)地区に避難命令を出した。1日には南部ハンユニス(Khan Yunis)や最南部ラファ(Rafah)の住民にも避難を命令。 国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)によると、南部では約25万人が命令の影響を受けている。 世界保健機関(WHO)によれば、ラファのヨーロッパ病院(European Gaza Hospital)には退去命令は出ていないが、業務に支障を来している。現在、同病院と赤十字国際委員会(ICRC)が運営する野外病院にはそれぞれ患者3人が残るのみとなっている。 国連(UN)のステファン・ドゥジャリク(Stephane Dujarric)事務総長報道官は、南部に対する避難命令は「昨年10月以来最大規模」の117平方キロが対象となっていると指摘。「過ちへとつながる措置だ」と非難した。 国連人道問題調整室(OCHA)のアンドレア・デ・ドメニコ(Andrea De Domenico)事務局長は、昨年10月以来、ガザ住民10人のうち9人が少なくとも1回は避難を余儀なくされているとし、「駒のように移動させられている」と語った。 イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は先に、対ハマス戦の「激しい局面」は終わりつつあると述べたが、同国軍は3日もシュジャイヤ地区に砲爆撃を加えた。軍によると、24時間でガザの50か所以上のインフラ標的を空爆したほか、地上部隊は「テロリストせん滅」作戦を続行した。【翻訳編集】 AFPBB News