「ミトマとケイト以外は不調だ」ブラジル人記者の“豪州戦ホンネ評価”MVPは三笘薫でも中村敬斗でも守田英正でもなく…「悲観すべきではないよ」
防ぎようがあるOG…犯してはならないミスだった
――後半に入っても日本がボールを握る展開が続き、12分に決定機を作った。敵陣で相手ボールを奪い、右サイドの久保へ展開。久保がファーサイドへクロスを入れ、南野がフリーで頭で合わせたが、惜しくもゴールを外れた。 「ボールの奪い方、その後の展開、そしてフィニッシュと、日本にとって理想に近い攻撃だった」 ――このプレーを見てブラジルのテレビの解説者は「引き続き、日本が優勢です」とコメント。ところが、その直後、日本は予想もしない形で失点を喫した。オーストラリアがGK鈴木彩艶のロングキックを跳ね返し、頭でつないで右からフリーでクロスを入れた。しかし、クロスのコースはゴール前に陣取る谷口彰悟のほぼ正面。ところが、谷口が右足で蹴り返そうとしたところ、誤って後方の日本のゴールへ飛び込んでしまった。 「谷口は、オーストラリア選手からプレッシャーを受けていたわけではなかった。落ち着いてクリアすれば、何の問題もなかったんだけどね……」 ――オウンゴールにも、仕方がないものと防ぎようがあるものに2種類があります。これはどちらでしょうか? 「もちろん、防ぎようがある方。このレベルの試合では、決して犯してはならないミスだった」
ケイトはキレキレ…こちらは防ぎようがないOGだ
――その4分後、森保監督は堂安を伊東純也に代えた。この選手交代は遅かったのではないでしょうか? 「そうだね。私は、後半開始時点で伊東を投入するべきだと思っていた」 ――その後は日本が懸命に攻め、オーストラリアが必死に守る、という展開。25分、森保監督は南野と久保の代わりに鎌田と中村を投入。31分、中村が左サイドでボールを受けると、2人をドリブルで抜き去り、ゴール前へ低いクロス。これがオーストラリアDFの足に当たってゴールを割った。 「フランスリーグで4試合連続得点と絶好調の敬斗は、キレキレだったね。もしDFが足を出していなければ上田綺世が押し込んでいたはずで、こちらは防ぎようのないオウンゴール。上田は、自分の得点を取り上げられた格好だった(笑)」 ――中村が左サイドで最初のマーカーを抜いた際、中村を追走したDFとその前方にいた三笘の肩が接触し、DFが転倒。結果的に、三笘が彼をブロックした格好になった。これは三笘のファウルだと思いましたか? 「その可能性があると考え、このシーンを何度も見返した。その結果、三笘が意図的にブロックしたのではない、という結論に至った」