「不信任、当選だけではひっくり返せない」橋下徹氏、斎藤知事の「権力行使、批判続ける」
17日投開票の兵庫県知事選で斎藤元彦氏が再選されたことを受け、元大阪府知事・大阪市長で日本維新の会創設者の橋下徹氏は18日、X(旧ツイッター)を更新した。出直し選挙の原因となった文書告発問題について触れ、改めて「斎藤さんの権力行使のやり方を批判し続けていく」と〝対決姿勢〟を示した。斎藤氏は令和3年、維新の推薦で知事選に出馬し、初当選した経緯がある。 【表でみる】知事に対する不信任決議案可決の事例 過去には… ■「こんな権力の使い方は」 告発文書問題をめぐっては、今年3月、県西播磨県民局長だった男性が、斎藤氏のパワハラ疑惑などを列挙した告発文書を関係者らに配布。県は5月に男性を停職3カ月としたが、内部調査の中立性を疑う声が噴出したため、県議会が調査特別委員会(百条委員会)を設置した。 橋下氏は自身の行政経験を踏まえ、こうしたケースで権力者側には、文書を公益通報窓口に渡して担当者を委縮(いしゅく)させないためコメントを控えるか、自ら文書の作成者を探すという2つの選択肢があるとした。その上で、斎藤氏は選ぶべき前者ではなく、「公益通報に当たらないと自ら判断し、作成者を探しに行った。副知事、幹部が一体になり組織(を)あげて探しに行った」と指摘。「こんな権力の使い方ほど恐ろしいことはない」と糾弾した。 ■得票率は45%に留まり 公益通報の結果が出る前に告発した男性を先に処分したことも問題視し、「完全にアウト」と断じ、「このような権力行使が行われないようにするため」批判を続けるとした。 一方で選挙結果については、県議会で全会一致で不信任決議を受けて自動失職した事実を強調。本来であれば県議会を解散すべきだったとし、「知事選に当選しただけでは不信任決議をひっくり返すことはできない」と主張した。橋下氏が必要と考えるのは不信任決議が提出できる3分の2以上。今選挙で斎藤氏が獲得したのは111万3911票で、投票総数の約45%に留まった。 再選された斎藤氏と向き合うことになる県議会については、議会をあげて対立候補を立てなかった責任を問い、「今回の民意を受けて、県議はオロオロでしょう。根性を持って知事選の結果に対峙(たいじ)できる県議は皆無でしょう」と懸念を表明。今後のコメンテーターとしての自身について「斎藤さんの権力の行使のやり方のおかしさ、権力者として資格なしという主張を続ける」と断言した。