ケリング、24年7~9月期は15%減収 主力「グッチ」は26%減収と引き続き不調
同ブランドは人事面でも再編に取り組んでいる。ジャン・フランソワ・パリュ(Jean-Francois Palus)社長兼CEOは、今年1月にチーフ・インダストリアル兼サプライチェーン・オフィサーを、8月に最高商務責任者を、9月にグローバル・コミュニケーション・ディレクターを任命。10月には、自身の後任となる新たなCEOとして、ステファノ・カンティーノ(Stefano Cantino)=グッチ副CEOを任命した。同氏は25年1月1日付で就任する。
ケリングの株価は今年のピーク時の半分に
プールーCFOはこうした取り組みについて、「コストの最適化や、健全かつ持続的な成長を実現するための努力は、一朝一夕に実を結ぶものではない。しかし、当社および傘下ブランドは正しい方向に向かって進んでおり、いずれよい結果となるものと確信している」と述べた。
しかし、ケリングの24年における株価は2月22日の434.50ユーロ(約7万1692円)をピークに下落し続けており、11月6日の終値230.60ユーロ(約3万8049円)はそれと比較して46.9%安とおよそ半分に。これを受け、米シティ・グループの証券部門は最近、ケリング株を「買い」から「中立」に格下げしている。
なお、ラグジュアリーセクターをけん引する競合のLVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)も、中国市場の景気減速が響き、24年7~9月期(第3四半期)決算の売上高は同4.4%減の190億7600万ユーロ(約3兆1475億円)だった。