中国が企業向け金利指標を据え置き 10月の緩和効果を見極め 1年物は3・10%
【北京=三塚聖平】中国人民銀行(中央銀行)は20日、企業への貸出金利の指標となる「ローンプライムレート(貸出基礎金利、LPR)」の1年物を3・10%のまま据え置いた。10月に3カ月ぶりの引き下げに動いており、緩和効果を見極める考えとみられる。 10月に同じく引き下げていた住宅ローン金利の基準となるLPRの5年物も3・60%で維持した。 中国経済は不動産市場の長期悪化が景気の足かせとなっており、中国共産党・政府は9月下旬以降、金融緩和や不動産支援策、財政出動といった景気対策を相次ぎ打ち出してきた。トランプ米次期大統領の就任を控え、中国がさらなる経済対策を準備しているという観測も出ている。 LPRは主要銀行が優良顧客に示す金利を基に、人民銀が毎月算出して公表している。人民銀は10月に1年物と5年物をいずれも0・25%引き下げている。引き下げはいずれも今年7月以来3カ月ぶりだった。