【バレー】パナソニックとサントリーが決勝進出 東レ・小澤宙輝、トビアスらが奮闘も及ばず 米山裕太「今日リーグ覇者サントリーさんに若手はものすごく頑張った。試合巧者のサントリーさんが一枚上手だったが貴重な経験をしたと思う」黒鷲旗男子
第72回黒鷲旗全日本男女選抜バレーボール大会の準々決勝が5日、大阪市中央体育館で行われ、パナソニックがジェイテクトに、リーグ覇者サントリーが東レにそれぞれストレートで勝利し、決勝に進んだ。Vリーグファイナルと同じ対戦カードとなった。 黒鷲旗に出場したV1チームはサントリーと日鉄堺以外外国人選手が参加せず、代表選手も合宿に招集された中での対戦となった。東レは代表の髙橋健太郎と富田将馬、外国人枠のパダルが退団。小澤宙輝、山田大貴、重藤トビアス赳らが奮闘。ムセルスキーやアラインのサーブやスパイクをよく粘って拾ったが、20点以降でサントリーに逆転を許し、2023-24シーズンの幕切れとなった。篠田歩監督が勇退。 ベテランの米山裕太は「今回退団があったり大変なこともありますけど、その中で僕らはバレーボールの楽しさをもっと知らしめていかないといけない。僕らのできることを精一杯やりたい。今日の試合については、僕は出場機会がなかったですが、若手が本当にものすごく頑張った。ほぼフルメンバーのリーグ覇者サントリーさんによく食らいついた。ただ、やはり勝負巧者のサントリーさんに勝負どころで得点されてしまう。それを乗り越えないと勝つことはできない。それが学べた貴重な体験だったと思います」と若手選手をねぎらった。また、代表で長く一緒にプレーしたパナソニックの永野健が今大会限りで引退することについて「寂しさはもちろんある。でも彼が決めたことなので。できれば明日対決して終わりたかったですが自分たちの力不足でそれはならなかった。おつかれさんと言いたいですね。同時代をともにプレーできた大切な仲間です」。
パナソニックは西田有志、山内晶大、山本智大ら主力が代表に招集され、リーグのレギュラーラウンドではほぼ見ない控え中心で戦ってきた。この日はセッターは深津英臣、オポジットは西山大翔で固定。今大会限りで勇退が決まっているベテランリベロの永野健とミドルブロッカー兒玉康成がフル出場。第1セット序盤は連続失点でジェイテクトにリードを許したが、西山の強打でサイドアウトを切り、流れを掴む。 垂水優芽、仲本賢優らのクロスやバックアタックなどで得点を重ね、ジェイテクトで同じく今大会限りで勇退のミドルブロッカー福山汰一と兒玉で速攻とブロックでお互い意地を見せる。村山豪がスパイクで、西川馨太郎がブロックで点を取り合うなか、西川のサービスエースでセットを締めくくった。 西山は「兒玉さんはいつも本当にチームを鼓舞してくれる。一日でも長く一緒にやりたかったですし、明日ももちろん勝って終わりたい。それは当たり前でどのチームの選手も思っていること。明日はよりブロックも高くなりますが、工夫して得点したい。リーグのリベンジを果たしたい」と意気込んだ。 西川は「あまり誰が引退だから誰それのためにとかは思わないようにしているんです。そういうことを思いすぎると力んでしまうので。だからいつもどおり自分のやるべきことをマイペースでやります。明日ももちろん同じです」と静かに闘志を見せた。
決勝は明日14時5分から、大阪市中央体育館で開始。無料配信あり。