ケニアのゾウ引っ越し計画 第1弾として50頭が移住
ムウェア国立保護区、ケニア、10月15日 (AP) ― ケニアでは、国立保護区内のゾウの頭数が増えすぎたため、生態系が破壊されたたけ、50頭のゾウをより大きな国立公園へ移動させたが、保護活動の成功として評価されている。 首都ナイロビの東に位置する42平方キロメートルのムウェア国立保護区では、許容頭数の50頭から3倍超の156頭にまで増え、生態系を破壊し始めたため、約100頭のゾウを移動させる必要がでてきた。 先週、50頭のゾウがケニア中部の広大な780平方キロメートルのアバーディア国立公園への移動を開始した。 10月14日現在、44頭がアバーディア国立公園へ移動を終え、15日に6頭が移動する。 夜明けに始まったこの作業には、100人以上の野生生物専門家チームが参加し、特殊装備のトラックから航空機、クルーザーまで、さまざまな機材が投入された。 固定翼機が空中監視を行い、ゾウの群れを追跡。ゾウは本来、5頭ほどの小さな家族で移動する。 固定翼機は、2機のヘリコプターと常に連絡を取り合い、ゾウを計画通り家族単位に群れさせる。 1機ヘリコプターには、ゾウを監視するスポッターと麻酔銃を持った獣医が同乗している。 ゾウに鎮静剤が投与されると、獣医の専門家とレンジャーで編成される地上チームがゾウを見つけ、輸送クルーが後を引き継ぐ。 別のレンジャーのグループが、重さ数百キロもある巨大な動物を専用のトラックに乗せ、120キロ離れた新しい国立公園まで運ぶ作業をしている間も、ゾウの生命兆候は常にモニターされている。 第2弾として50頭のゾウの移住が計画されているが、日取りはまだ公表されていない。 このプロジェクトには、少なくとも1300万円を超える費用がかかっている。 (日本語翻訳・編集 アフロ)