北村匠海が「愛される理由」を深掘り。実は「おじさんキラー」、昭和っぽい一面も
全方位モテにはワケがある 北村匠海が「愛される理由」
共演俳優、監督、スタッフ……現場を共にした人が皆、口にする彼への愛とリスペクト。「北村匠海はなぜ、こんなにも多くの仕事仲間から愛されているのか?」その実力への信頼はもちろん、人柄でも周りの心を惹きつける、北村匠海の魅力に迫る。 【写真】北村匠海さん
──共演経験のある同世代の役者達がよく口にする愛とリスペクト。なかには「北村匠海と出会えたことが財産だ」と語る人も。現場を共にすると誰もが好きになってしまう北村さんには、“愛される人”というイメージがあります。 「それはとても嬉しいです。なんだろう、8歳でこの世界に飛び込んだからか友達といえば役者仲間がほとんどで。自分の中でも友達と仕事仲間の境界線が曖昧というか。仕事現場でも、プライベートでも“会いたい”と思う仲間がいる。僕自身にも“好き”と思える人がたくさんいて。そんな人たちが同じように僕のことを思ってくれているのなら、それはすごく幸せなことですよね」 ──ちなみに、北村さんが親しくなる仲間達には何か共通点はあるのでしょうか? 「お互いに“誰にも負けない”という思いで切磋琢磨しあう、僕らの世代でもそんなエネルギーを持つ人はたくさんいるのですが。それよりもこの先の撮影環境のことや、そのために僕らは何をすべきか、自分単位ではないところで考えているというか。自分の成したいことだけでなく“その先に何があるか”そういう話をできる人たちが多い気がします」 ──そんな仲間の中にいる北村さんはどんな感じなのでしょうか。 「めちゃくちゃ話します。話を聞くのも好きですが、話すのもすごく好きなので。昨日も同じ撮影スタジオに磯村勇斗くんがいて。互いの楽屋の間でずっと喋っていました(笑)」 ──北村さんには「おじさんキラー」なる異名も。役者仲間だけではなく監督や現場のスタッフからも愛されています。 「確かに、年上の方々からは好かれている気はしますし、自分も年上の方々が大好きです(笑)。『その人の成してきたものや芸歴がエンドロールにのるわけじゃない。現場では全員が横並びで同じ列にいるんだ。』これはドラマ『仰げば尊し』で先生役を演じた寺尾聰さんが生徒役の僕たちに届けてくれた言葉です。あれから、今もずっとその感覚が僕の中にあって、だから監督さんやスタッフさんともいろんな話をします。趣味の話をすることもあれば、日本のエンターテインメントについて深く語り合うこともあったり」 ──北村さんにはミステリアスでクールな印象がありますが、実はアツい人ですよね。スタッフさんも役者仲間も、その真っ直ぐなアツさに引き寄せられているような気がします。 「好きなものだから話したいし、好きな人だから話したい、それだけなんですけど。どこか泥臭いというか、僕は昭和っぽいのかもしれませんね。そして、そんな昭和っぽさもまた年上の方々と仲良くなる秘訣なのかもしれない(笑)」 ●俳優 北村匠海1997年11月3日生まれ。映画『君の膵臓をたべたい』で注目を集める。昨年は『東京リベンジャーズ』シリーズやNetflix実写ドラマ『幽☆遊☆白書』が大きな話題に。4人組バンド「DISH//」として音楽活動も続けマルチな才能を発揮中。 ●日曜劇場『アンチヒーロー』 日曜夜21時~放送中 99.9%と言われる日本の刑事裁判での有罪率。残り0.1%に隠された「無罪の証拠」を探し依頼人を救うのではなく、たとえ証拠が100%そろっている犯罪者であろうが無罪にしてしまう“アンチ”な弁護士(長谷川博己)。北村さんはそんなアンチな弁護士の同僚弁護士を熱演。「正義とは?」「悪とは?」考えさせられる逆転パラドックスエンターテインメント! MAQUIA 6月号 撮影/森山将人〈TRIVAL〉 ヘア&メイク/佐鳥麻子〈C-LOVe〉 スタイリスト/鴇田晋哉 取材・文/石井美輪 企画・構成/萩原有紀(MAQUIA)