同性同士のスキンシップが清々しく新鮮…ネトフリ『ボーイフレンド』から考える男性の孤独問題
Boys達が「傷つけられた一言」
日常的に褒め合い、スキンシップをしているからこそ、誰かが「Green Room」を去る瞬間にあれだけ涙を流すことができ、パーソナルな部分も口にすることができる関係性をBoys達は短期間で構築することを可能にしたのだろう。裏を返せば、褒め合ったりスキンシップしたりなどのハードルが高い現状を改めなければ、男性の孤独感は加速しかねない。 実際、内閣官房孤独・孤立対策担当室が今年3月に発表した「人々のつながりに関する基礎調査(令和5年)」によると、孤独感に関する間接質問において、男性は「常にある」(7.5%)、「時々ある」(41.6%)と計49.1%だった。一方、女性は「常にある」(6.2%)、「時々ある」(38.6%)と計44.8%。女性は男性よりも孤独感を覚える傾向が高い。 また、NetflixのYouTubeアカウントでは、未公開映像としてBoysがセクシャリティについて語る動画が多く投稿されている。「傷つけられた一言」という動画では、「電車乗ってた時に(ゲイの)男友達と一緒にいて、おじさんが『お前気持ち悪い、ゲイだろ』みたいな感じの時ある」「屈辱だった結構」とアランが日常生活でゲイであることをからかわれた経験を口にしており、他のBoys達も苦々しい過去を話していた。『ボーイフレンド』を通して、セクシャルマイノリティの生き辛さを知ることができる。それと同時に、現実社会において男性同士のコミュニケーションの在り方についてもいろいろ考えたくなった。
望月 悠木