「高速道路でパトカーに呼び止められて」ジェミニ、ビートル、ポルシェと続く高橋ひとみの愛車遍歴と南アフリカとの縁
── どんな経験だったのでしょう? 高橋さん:サファリでは、ライオン、ゾウ、バッファロー、サイ、ヒョウの「ビッグファイブ」と呼ばれる野生動物がみられるのですが、会えるかどうかは運しだい。とくにヒョウはあまり姿を見せないので、運よくすべての動物に会えれば、かなりラッキーなのですが、初めて訪れたときから、ビッグファイブに出会うことができました。 サファリでは、レンジャーの方にジープのオープンカーで案内してもらうのですが、ライオンも、すぐそばで見られます。ライオンはたいていメスが狩りをするので、オスはメスとはぐれたら食事にありつけません。ジープのそばで大の字になって寝ころぶオスライオンを見て、「もう。自分で狩りに出ればいいじゃないの」と、ライオン一家に思いを巡らせながら観察したり(笑)。
象の大群に遭遇したこともあります。象の親子が寄り添いながら目の前をゆったりと横切る姿を見て、「この光景を目に焼きつけたい!」と胸が震えましたね。
■雄大な自然や豪華列車にお土産も喜ばれる南アフリカの魅力 ── 象の大群が横切る光景が見られるなんて、一生の思い出になりそうですね。 高橋さん:本当にそうでしたね。安全な場所にジープを停め、夕陽のなかで優雅にワインを飲みながら雄大な景色を眺めていると、まるで自分が映画の主人公になったかのような気分になります。真っ赤な夕陽に照らされて、動物たちのシルエットが左右にポンポンと浮かび上がってきて、それはもう幻想的で!あの光景を一度見ると、動物園では物たりなくなってしまいますね。
サファリでは、野生の厳しさを目の当たりにすることも。あるとき、1頭のバッファローがライオンたちに食べられそうになっているところに遭遇しました。仲間のバッファローたちが助けようとするけれど、ライオンの群れに近寄れない。よく見ると、バッファローに群がるライオンたちのなかに、歳を取ったガリガリのおばあさんライオンがいたのですが、自分自身もかなり弱っているらしく、食べる力がなくてグッタリしたまま。 食べられていく仲間を助けたくても助けられないバッファローたち、食べたいけれど弱って力がなくて動けないライオン。動物の生き抜く力に胸をうたれ、人生観が変わるほど感動しました。