WBCプールA開幕戦で韓国がイスラエルに延長で敗れる波乱
野球の世界一を決める第4回ワールドベースボールクラシック(WBC)が6日、世界に先駆けて韓国・ソウルの高尺スカイドームで開幕。韓国で行われるプールAの1次ラウンドの開幕カードは、地元韓国対イスラエル。メジャーリーガーの辞退が相次ぎ、“史上最弱のチーム”と国内メディアに酷評された韓国だったが、1-1で迎えた延長10回に決勝のタイムリー内野安打を許し1-2でイスラエルに惜敗した。1次ラウンドの開催国が開幕カードで初出場国に敗れるという波乱のスタートとなってしまった。 韓国は、国内リーグで7年連続2桁勝利の左腕、チャン・ウォンジュンを先発に立てたが、開幕戦の緊張からか、コントロールを乱し、2回一死二、三塁からライアン・ラバーンウェイ、テイラー・クリーガーに連続四球を与え、押し出しで自滅し先取点を失う。 一方、メジャー経験のあるマイナーリーガーをズラっとメンバーに揃えたイスラエルの先発は、カージナルスなどでローテー投手として活躍、メジャー通算124勝、ロッキーズ時代には、オールスター出場経験もある38歳のベテラン、ジェイソン・マーキー。走者を背負いながらも丁寧なピッチングでコーナーにボールを動かし、1、2、3回と走者を背負いながらも得点を許さない。4回も、2番手のザック・ソーントンが、元ソフトバンクの4番、イ・デホに右中間へ大飛球を打たれたが、センターのサム・フルドが飛びついてキャッチするスーパープレーで韓国に反撃の糸口を与えなかった。 それでも絶対に負けらない韓国は5回、ゲームを振り出しに戻す。先頭のホ・ギョンミンが四球を選び、続くキム・ジェホも死球を受けて無死一、二塁。イスラエルは、ここでヤンキースのドラフト1位指名左腕のジェレミー・ブライチにスイッチ。1番のイ・ヨンギョはバントに失敗、三振で走者を進めることができなかったが、ソ・ゴンチャンが三遊間に同点タイムリー。さらに一死一、二塁とチャンスは続いたが、キム・テギュンは捕邪飛、主砲のイ・デホも一塁へのファウルフライに終わった。 両チーム共に小刻みな継投。拙攻も手伝って互いに得点できないままゲームは終盤へ。