パリオリンピック男子バレー 石川祐希は重圧とどう対峙しているか「勝つのは難しいと実感」
粘り強くラリーを続け、戦いをモノにする「自分たちのバレー」は世界トップレベルだろう。丁寧にブロックフォローし、チーム全体でひとつもサボらず、高さやパワーに対抗。石川、西田、髙橋藍がコンビネーションの仕上げで相手を撃ち抜く。時間をかけて作ってきた形は、彼らにコートで自信を与える。アルゼンチン戦のように、それがハマった時は流れをものにできるはずだ。 「勝つのが難しいのは、やっている選手が一番に感じています。これがオリンピックで、(試合後の円陣では)『すぐにアメリカ戦があるので、持っているものはすべて出そう!』と伝えました」 石川の視線はすでに次を向いていた。エースとしても、キャプテンとしても、戦い抜く覚悟だ。 8月2日、日本はアメリカとの戦いに挑む。
小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki