坂東玉三郎、初春お年玉公演が開幕 能登半島地震の被災者へのお見舞い述べる
歌舞伎俳優の坂東玉三郎さん(73)が出演する『坂東玉三郎 初春お年玉公演』(14日まで上演)が3日、大阪松竹座で初日を迎えました。 【画像】坂東玉三郎が文化功労者に「身に余る光栄」
玉三郎さんは、幕開きの『口上』で1日に発生した能登半島地震の被災者へのお見舞いを述べました。そして、新年の挨拶と「本日ご来場の皆様に、これからの2時間は現実を忘れるひとときをお過ごしいただけるように精いっぱい舞台を勤めます」と、舞台への意気込みを語りました。 続けて、歌舞伎の歴史や女方の所作について、実演を交えたユーモアあふれる解説で客席を盛り上げると、色とりどりの花が描かれた華やかな金びょうぶを背景に、地唄舞『黒髪』を舞い、観客を魅了しました。
そして第二幕は、シネマ歌舞伎『天守物語』の映像からスタート。紗幕が上がると、富姫にふんした玉三郎さんが登場し、大きな拍手が起こりました。
その後、映像に戻り再び紗幕が上がると、今度は玉三郎さんが亀姫のふん装で登場。スクリーンには、玉三郎さん演じる富姫が映し出されるなか、舞台上では玉三郎さんが亀姫を演じ、“2人の玉三郎”が並んで掛け合いをするという演出が披露されました。これに、客席からは感嘆の声が上がりました。そして、箏を3曲続けて演奏し、最後は地唄舞の代表的な作品のひとつ『由縁の月』をあでやかに舞い、初日の幕を閉じました。