徳島市立、徳島科学技術に4発快勝で10大会連続22度目のインターハイ出場!
今年から福島県楢葉町のJヴィレッジ開催となる全国高等学校体育大会(サッカー競技)男子の切符をかけ合同チーム1チーム含む26校25チームが参加し5月25日に開幕した令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)徳島予選。準々決勝から3日間連続開催の最終日となる6月3日には13時から徳島県徳島市の徳島市球技場において、徳島市立と徳島科学技術の決勝戦が開催された。 【フォトギャラリー】徳島市立 vs 徳島科学技術 両校のスタートフォーメーションは以下の通り。まず準決勝では徳島商に4-0で快勝し、10大会連続22度目のインターハイ出場と大会優勝に王手をかけた徳島市立はダブルボランチを配した「4-4-2」。スターティングイレブンはGKに1李ハソン(2年)。4バックは右から2藤川琉偉(3年)、3桝田侑汰(3年)、4森田颯佑(3年)、5岸孝亮(3年)。中盤はダブルボランチがキャプテンマークを巻いた6上田寛大(3年)がDFラインに近い位置、7山口凛太朗(3年)がその前に入り、やや絞り気味の右サイドハーフには8岸大介(3年)、左サイドハーフに9牛尾律貴(2年)。2トップは10鈴木悠哉(3年)と11岡快吏(3年)である。 対して準決勝では鳴門を4-2で下し、大会初優勝と地元開催だった2022年以来2度目のインターハイ出場へあと1勝と迫った徳島科学技術は2トップが縦に並ぶ「4-4-1-1」。スターティングイレブンはGKは1山本空来(1年)。4バックは右から3割石奏汰(2年)、13藤崎陽成(3年)、5板東晋之介(2年)、2藤田賢紀(1年)。中盤はダブルボランチに6木内遼太郎(3年)と8金本歩大(3年)が入り、サイドハーフは右に15坂本怜大(2年)、左に9鹿耳翼(2年)。2トップはキャプテンマークを巻いた10鈴江京太郎(3年)が頂点に位置し、その下に14竹中和(3年)が入った。 試合は戦前の予想通り、立ち上がりから高円宮杯 JFA U-18サッカープリンスリーグ2024 四国でも現在2位を走る徳島市立のペースに。2トップ、両サイドハーフに7山口、さらに2藤川、5岸孝亮の両SBを絡めた攻撃と、前線からの激しいプレッシングで徳島科学技術にカウンターの機会さえ与えず。 16分には11岡が自らの仕掛けで獲得したPKを決め先制すると、続く20分には7山口がPA左角近く20mの位置で得た直接FKを「ニアに人が多くいたので、そこに強いボールを蹴って触ってくれれば」というイメージで逆サイドに直接突き刺し2-0。さらに22分には右サイドに流れた8岸大介のクロスを9牛尾が完ぺきなヘッドで決めて3-0。「今年から中に4人を入れて、こぼれ球をシュートまで持ってくるクロストレーニングをしてきた」(キャプテン上田)徳島市立は、前半の飲水タイム前に試合の主導権を完全に掌握した。 が、徳島科学技術は24分に10鈴江が8金本のスルーパスに反応しGKと1対1の場面を作って反撃の強い意志を示すと、後半に入ると10鈴江に当ててからボランチがサイドに配球。15坂本らのサイドスピード突破を活かす形をより鮮明に打ち出す策に。徳島市立のプレス圧力がやや弱まったこともあり、実に6本のシュートで相手を脅かした。 しかし、徳島市立はこのピンチをしのぎ切ると、試合終了目前の69分には8岸大介の右サイド突破、クロスに10鈴木が落としたところを7山口が正確なミドルシュートを決め4-0。終わってみれば徳島市立が同日同会場で41-0という記録的スコアで徳島北を下したサッカー競技(女子)優勝の鳴門渦潮とダブルで10大会連続の県高校総体優勝を達成。同時に22度目のインターハイ出場を決めた。 「取りきる、奪いきる、守りきる、しとめきる」を今大会のテーマに掲げた中での無失点優勝。だが、徳島市立・河野博幸監督は「今日は試合前からまったりした雰囲気だったが、それ以上に相手が疲れていた。こんな調子では全国で勝てない」と厳しい表情で語る。それも常に「全国で上位進出」を矢印に掲げるからこそ。昨年2回戦で尚志(福島)に2-6で大敗した悔しさを知る選手も多い彼らは、その尚志の地元・福島県で昨年から成長した姿を結果を示す闘いに挑む。 (文・写真=編集部)