英国流「華やかさ」をプラス! ランドローバー・ディスカバリー 4 UK中古車ガイド 多能さで魅了
ディスカバリー 3の大々的なフェイスリフト版
先代よりスタイリッシュな見た目が与えられた、ランドローバー・ディスカバリー 4。現在選べる中古のオフローダーの中では、コストパフォーマンスに長けた1台だと思う。実用性と走破性を兼ね備え、英国では3000ポンド(約59万円)から探せる。 【写真】英国流「華やかさ」をプラス ランドローバー・ディスカバリー 初代と現行型 スポーツも (100枚) 2009年に発売されているが、実のところ、充分な成功を収めたディスカバリー 3の進化版といえた。大々的なフェイスリフト仕様といっても、過言ではない。だが、新世代を名乗るべく能力が磨かれ、インテリアの訴求力も高められている。 インテグレーテッド・ボディ・フレーム(IBF)と呼ばれたシャシーは、先代譲り。英国仕様では、エンジンは2.7L V6ディーゼルが当初設定されたが、245psの3.0L V6へすぐに置き換えられた。 2011年には、最高出力が258psへ上昇。同時に、6速ATは高効率な8速ATへ置換されている。それでも燃費は伸びにくく、現実的にはディーゼルでも平均12.0km/L走れれば良い方だ。 メカニズムやソフトウエアのアップデートで、悪路性能を引き上げつつ、舗装路でのマナーも大幅に改善されていた。新しいアンチロールバーとサスペンション・ナックルが与えられ、テレインレスポンス/ヒルディセント・システムも更新されている。 ホイールベースが伸ばされ、全高も高いが、操縦性のまとまりはディスカバリー 3以上。敏捷性では同時期のBMW X5に及ばなかったものの、車重は140kgも軽くなり、ボディサイズを考えれば唸るほどエネルギッシュに走ってくれる。
華やかな雰囲気 ライバルを凌駕する多能さ
スタイリングは、ディスカバリーらしくスクエア。ジェリー・マクガバン氏とアンディ・ホイール氏のペアにより、当時のレンジローバーへ影響を受けた華やかな雰囲気が醸し出されている。 初代ディスカバリーを支持するような人からは、イブニングドレスを着たオフローダーだと揶揄されることもあった。しかしボディと同色のバンパーや、ヘッドライトの造形が、少なくない人を惹き付けたことは間違いない。 2014年にフェイスリフト。新しいフロントバンパーとLEDヘッドライトを獲得し、ボンネットのロゴがランドローバーからディスカバリーへ変更されている。渡河水深センサーやメリディアン社製オーディオも、オプションで設定された。 インテリアも、レンジローバーへ接近。上質な内装素材とタッチモニターが与えられ、プレミアムな空間に仕上がっている。実際に押せるハードボタンが多数残され、ディスカバリー 3へ通じる使い勝手も受け継いでいる。 最大牽引重量は3.5tまで。アウトドア・ギアを積んだ重いトレーラーも、難なく引っ張ってくれるだろう。 ディスカバリー 4の多能ぶりは、ライバルを間違いなく凌駕する。運転しやすく上質で、オフロードでもオンロードでも素晴らしい走りを披露してくれる。維持費は他より多くかかるかもしれないが、それに理解を示せるなら、満足度は高いのではないだろうか。