HHKB Studioの新色「雪」が登場! キー刻印の視認性を上げるカスタムをやってみた 新色登場の背景にはApple Vision Proの存在も
2種類のキートップセット
PFUはHHKB Studio向けキートップを自作できるよう、キートップの3Dデータを公開している。ユーザー自身が、さらに自分好みにカスタマイズできるように、とのことらしい。 にもかかわらず、今回の雪モデルでは、当初から2種類(実際には英語配列と日本語配列があるので4種類)のキートップセットの取り扱いを発表している。「黒印字」と「無刻印」だ。 キートップのつけ外しは簡単だ。装着済みキートップに引き抜き工具のワイヤー側を強く当て、キートップの下にワイヤーが入り込んだらわずかにねじり、キートップの下側の角をワイヤーで支えるようにする。そのまま真上に引っ張れば、キートップを引き抜ける。 後は間違えないように対応するキートップをはめ込んでいく。真上から押し込むようにして、キースイッチ周りを破損しないよう注意したい。 標準のものと黒印字バージョンでは、文字の大きさは同じだが、色が明らかに違う。 また、HHKB Professional HYBRID Type-Sの雪モデルとも、同じ黒刻印でも文字の大きさや太さが違う。 ここまで視認性を高めたのには理由がある。必殺HHKB仕掛け人であり、PFUのプロダクト・エバンジェリストでもある松本秀樹氏は、「Apple Vision Proを装着していても使えるようにするため」と語る。 いくらApple Vision Proのビデオシースルー機能が優れていて、ほぼ何もつけていないかのような視界をゴーグル内で再現するとしても、薄い文字だと見えづらくなってしまうかもしれない。「VisionOS2で完全対応するHHKB Studioで、入力時に見えづらいとなれば、それは体験のノイズになってしまう。ノイズレスなイマーシブ体験を実現したかった」と解説した。 Apple Vision Proを買える層は限られているかもしれないが、XRグラスを外付けディスプレイのようにしてPC作業をするのであれば、視認性の高さと最小限の手の動きでマウス操作も行える雪モデルは良い相棒となるだろう。 量販店での取り扱いはないものの、コワーキングスペースやギークな人達の集まるバーなどのタッチポイントで実機に触れられる。また、ゲオの「あれこれレンタル」を利用すれば14泊15日5480円で借りられる。気になっているのであれば、試してみるのも良いだろう。 キーマップ変更ツールやDIPスイッチなど便利そうな部分でまだまだ使いこなせているとは言い難いが、光量不足の環境でキートップの文字を見づらくなった筆者にとっては、この雪モデルを手放せなくなりそうだ。
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